これまでの記事で、理系から文系に転身する方が多いことを説明し、技術者の転身で失敗しないように注意していくべきことを項目ごとに説明していっています。今回の記事もその続きで、色々な項目について記載します。
〇集中力が高い
新しいことを勉強していく、新しいものを組み上げていく、技術的なトラブルに対応するためには、自分の頭を整理し、複雑なハードウエアやソフトウエアを解析して、頭の中で多くのことを解決したり発見したりせねばなりません。これをやっていくには、集中力を高めて対応していく必要があります。そのために、技術者というのは知的生産に集中力を高めて没頭する必要があります。これはとても重要なことですし、文系の職種においても集中力を高めて物事にあたる必要があることもよくあります。ところで、技術者は、技術的な壁や問題にあたると、何日も解決できなかったりする場合があります。一度考えを止めると、また一から考え直さないといけなくなることもあるので、四六時中集中力を高めて悩み続ける場合もあります。しかしながら、対人の業務が多い文系の職種では、お客様と会っていたりしたりチームで会議している間は、そちらに意識を向ける必要があります。頭を切り替えないといけないのです。技術者同士の間では、「彼は今悩みモードだ」で許されることも、文系職種では許されない場合もあることを理解するようにしましょう。
〇勉強が好き
技術の基本を学ぶ、新しい技術を学ばないと、技術者は仕事になりません。ですから、好きというよりは、そうしないと仕事が出来ないです。これは、技術者に共通のことです。特に、インターネット普及で色々なビジネスモデルが登場し、技術者も一つの製品を完成させるのに多くの勉強が必要になりました。もちろん、学生時代の勉強のように全ての他人と競争するのではなく、仲間内で協力しながら勉強して他社の競争に打ち勝つのです。仲間内で情報を共有しながら切磋琢磨して技術力を向上していきます。もし、勉強しないと、仲間にもついていけなくなることもありますので、日々向上が必要です。一方、文系の職種でも勉強は必要ですが、技術者よりは切羽詰まっていないことが多いです。もちろん、職種や場合にもよりますが。そのため、技術者が文系の職種に転身すると、まわりが勉強をあまりしていない場合に、不勉強のように感じてしまうことがあります。また、周りの人にもっと勉強するように言ったりする場合もあります。しかし、文系の職種においては、人間関係を構築したり情報網はりめぐらしたりと、勉強以外にも多くやることがありますので、技術者が勉強だけを捉えて周りを非難するのはよくありません。周りの人たちの全体をよく見て、相手に無理な勉強を強いたりしないことが大切です。
次回に続きます。