成果を出す社員と欠かせない社員

組織にとって必要な社員とは、どんな人でしょうか?会社員でしたら、やはり必要な社員になりたいですよね。

小さい会社でしたら、社員1人にかかる責任範囲が大きいですから、頑張って働いていると必要な社員になる可能性が高いと思います。ところが、大企業になると少し違ってきます。優秀な社員はたくさん居ますし、頑張っている人もたくさん居ます。たくさんある組織の中、大勢の社員の中で、今の自分の組織で必要な社員になるには、どうしたら良いのでしょうか?

一般的に思いやすいのが、上司に言われた仕事を行って成果を上げることです。それはそうですよね。会社員・組織の人間として、それは基本ですから。でも、大企業では、実はそうではない場合が多いです。もちろん、あなたが特殊な能力を持っていて、あなただけしか出来ない仕事をして、会社に莫大な利益をもたらすのであれば別です。ですが、そうではない普通の優秀な社員・頑張っている社員だと、代わりはたくさん居るのです。

そのような時は、まずはあなたの組織全体の仕事をよく観察してみましょう。そして、組織として欠けている仕事、上司として困っている仕事は何かを考えてみましょう。

例えば、あなたの組織が課長1人、社員10人の営業課だとしましょう。当然、課長は売上を上げたいですし、社員もそうですから、社員のほとんどは売上を上げるお客様への仕事に向かうことになります。そうなると、例えば、他の部署と行う社内ブロジェクトや、営業課内のデータを集めて色々な資料を作ると言うことはやりたがりません。

そんな中、あなたがもし自分の売上にかける仕事をそこそこに抑えて(もちろん最低ラインはクリアするようにする)、社内プロジェクトや課内データとりまとめを行ったとすれば、どうなるでしょう?

社内プロジェクトの参加や課内データとりまとめは、営業課としては必須ですから、課長としては助かります。そして、これらをレベル高くやれば他の社員には急にはできませんし、元々彼らもやる気はありません。そうなると、営業課ではあなたしかできなくなるのです。

また、社内プロジェクトであなたが重要な位置で仕事をしたり、課内データを関連部署に出してやりとりを行うようになれば、周りの組織の人が営業課で頼るのはあなただけになります。

こうなってくると、課長はあなた無しでは居られなくなるし、周りの部署もあなた無しでは居られなくなります。こうなると、あなたは売上という成果は人並みかもしれませんが、組織にとっては欠かせない社員になるのです。

売上に貢献する社員、つまり誰でも成果が出せる仕事をする人が1人減っても、他の社員でカバーできますし、場合によってはまた他の部署から連れて来ることもできます。でも、あなたの代わりはすぐに見つからないので、欠かせない社員なのです。

組織で生きていくには、言われたことだけをやっていては不十分ですし、ただ成果を出すだけでも欠かせない人になるわけではありません。自分の存在価値は周りから評価されることを忘れずに、何をすべきかを考えていきましょう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする