会社で傲慢な人をどう見るか②

会社で役職が高くなってくると、傲慢に見える人が出てきます。こういう人はどのように考えたら良いのでしょうか。前回に引き続き、なぜ、そのようになってしまうのかを、考えられるいくつかのタイプに分けて考察します。

〇自分に自信がある

役職が高くなってくると、自分に自信が出てきます。もちろん、人よりも出世しているのは、能力が優れているか、実績を上げているか、会社に認められたのか、などですから、自信がでてくるのも当然です。また、役職が高いのであれば、それをもとに許される範囲での多少の傲慢というのは良いかもしれません。ある程度、それも風格になる場合もあります。
ですが、実績や能力以上に傲慢であれば、周りはそれを受け入れないでしょう。自信の基になる実績や能力が伴った傲慢であれば、周りは受け入れるでしょう。そういった見方をすれば、自信を持った人の傲慢が周りから受け入れられているかどうかで、その人の実績や能力が計れるかもしれません。

〇仕事の進め方がよくわかっている

傲慢に見える人の中には、部下や周りがやっていることを否定したり、聞く耳を持たないように見える人がいます。このような人は、どのように見たら良いでしょうか。
以前の項目で書いたように、ただ威張っている、ただ有利な立場をつかって従わせようとしているだけの人なら相手にする必要がありません。ところが、その人が仕事で実績を残していたり、会社を動かすようにしているのであれば、要注意です。能力が高い可能性があります。
本当に仕事の進め方がよくわかっている人は、部下や周りがやっていることを見ると、それが成功するか否かを瞬時に見分けることが出来る場合が多くあります。このような人は、悪気はないのですけど、失敗すると思った仕事は全否定する傾向にあります。そして、それが傲慢に映る場合があるのです。このような人を否定すると、仕事も進みませんし、自分の成長もありません。

〇重い負荷とのバランスをとっている

役職が上がってくると、仕事における負荷は急激に重くなってきます。社長や幹部から、様々な要求をされたり、きつく叱責されたりします。多くの部下を持つと、方針を考え、業績を管理していきます。人事的なトラブルやCSR問題など、多くのことが発生します。家に帰るのも、ままならない状態が続くことでしょう。しかし、愚痴をこぼす立場ではありません。
一方、それに対して、十分な評価や報酬が与えられているかというと、必ずしもそうではない場合が多いでしょう。いくら頑張っていても、ビジネス環境が厳しければ成果は出ないですから評価はされません。また、高い成果を出したとしても、日本のサラリーマンである限りは極端に高い報酬を得られることは多くありません。つまり、努力や成果と、評価や報酬のバランスが取れないわけです。
そうなると、どうしても態度が傲慢になりがちです。こんなに頑張っているのに評価や報酬が与えられないんだろうから、ちょっとくらいは良いだろう、というわけです。このことについては、問題ないということではありませんが、心情的には理解できないこともありません。まぁ、周りが許容できる範囲なのであれば、許してあげましょうということかもしれません。

以上、2回にわたって、会社で傲慢な人について考えてみました。色々な傲慢のパターンがあり、許せないもの許せるものもあります。それを頭に入れて、見るようにしましょう。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする