No.2の条件とは/No.2を作る/No.2になる④

前回に続き、主に企業におけるNo.2について、求められることを書いていきます。今の組織長にとっても、次の組織長にとっても参考になればと思います。

・バランス感覚がある

先にも述べましたが、No.2は組織長と組織メンバーの間をとりもって、向かうべき方向に組織を持っていき、具体的に成果を挙げねばなりません。この際、組織長寄りだと組織メンバーの反感を買うでしょうし、組織メンバー寄りだと組織長の信頼を失ってしまいます。この二つの間を、絶妙なバランス感覚で繋ぐことが要求されるのです。最も成果を挙げるのは、どの立ち位置であるかを常に考えて業務にあたることが成功の秘訣です。また、組織長も、このNo.2の役割を理解して対応することが求められます。

・理想も現実もわかる

組織を引っ張る組織長は、理想を追いかけます。そして、組織メンバーは、現実的に何ができるかを考えます。両者は、根本的に発想が異なります。理想と現実について、仕事をする上では、どちらかに偏ってはなりません。理想ばかりを語っていても、現実の仕事の多くは解決することが出来ません。現実ばかり主張していても、何の変化も起きずに時代に取り残されて衰退していきます。要は、この2つのバランスがとれたところで仕事をするのが良いのです。
そのためには、No.2は、理想と現実を両方理解できることが必要です。それが有って初めて、バランスのとれた仕事が出来るのです。

・周りのことをよく理解できる

組織長にも組織メンバーにも、それぞれの立場があり、それぞれの都合があり、仕事のやり方も仕事に求めることも異なります。No.2として仕事をうまく回すには、これらのことをよく理解して、人毎にカスタムメイドされた対応をすると仕事が良く回ります。もちろん、大きい組織ですと、全ての人毎に対応を変えることは不可能です。この場合は、キーマンを中心にカスタムメイドされた対応をすることになります。いずれにせよ、周りのことをよく理解できる能力があって初めて可能になります。

・周りを動かせる

周りのことを理解しても、周りを動かせないと意味はありません。周りを動かしてこそ、成果を獲得できるのです。
周りを動かすにはどうしたら良いか、これはビジネスのハウツー本などに色々と記載されています。ですので、ここでは細かいテクニックについては言及しません。ただ、No.2として大切であると思われるポイントを書こうと思います。
それは、周りを動かす時に自分が前面に出ないことであると思います。組織長の指示を組織メンバーが実行するというのが、本来の形です。可能であれば、No.2の存在無くしてうまく回れば一番良いのです。No.2が活躍するのは、組織がうまく回らない時ですから、それは実は歓迎されたことではありません。ですから、周りを動かす際に、前面に出て自分を主張するのは良くありません。皆が知らない間にうまく行っている、というのが理想だと思います。
こう書くと、No.2として評価されないのではと気になるかもしれませんが、心配は不要です。見ている人は、必ず見ています。

次回に続きます

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