高齢単身世帯(一人暮らし)社会を考える⑤/5

前回に引き続き、今後ますます増えていくと思われる高齢単身世帯について、社会に起こる問題とそれに対する対応などを考えていきます。

・こだわりが強い

高齢単身世帯では、性格的にこだわりが強くなる可能性があります。一人でいることが多くなるため、情報が限られますし、他の人と協同生活をする機会も少ないので、他人の嗜好を取り入れる機会も少なくなります。しかしながら、性格的にこだわりが強くなりすぎると、社会に馴染めなくなっていくかもしれません。ですから、例え金銭的余裕があったとしても労働参加をするとか、オンラインだけではなくオフラインのコミュニティにも参加していくなど、本人の努力はもちろんですが、社会的にもそれが可能となるインフラを整備していくことが必要です。

・貧困

高齢単身世帯の場合、働く機会があっても収入はそれほど多くはならないでしょうし、身体の衰えや病気によって働くことが出来ない場合もあります。そうなると、収入面では行き詰ってしまいます。そうなると、そのまま単身で生活していくことは出来なくなる可能性も高いです。単身で生活するのは、どうしても費用がかかってしまうからです。そういった、高齢単身世帯を救うような、集合的な住宅や施設などが多く必要になってくるかもしれません。

・介護

身体が衰えてくると、介護が必要になってくることも多々あると思います。あるいは、一定以上の年齢になると、介護なしで生活していくというのは事実上難しくなってくるでしょう。ただ、AIやロボットが技術的に進化し、なおかつコストが行って以下になるまでは普及は難しいと思われますので、どうしても人手での介護が必須になってきます。ですが、現時点で、介護の職は大変であり、給料もあまり良くなく、なり手が少ないと聞いています。
今後、高齢単身世帯が増えるにしたがって、介護の職はますます必要とされていきます。ですから、介護の職が少しでも楽になるようなしくみやツールの開発、給料面の公的なサポート、また、外国人労働者の採用など、色々な検討を行って、社会が破綻していかないようにしていかねばならないでしょう。

・別れのしくみ

高齢単身世帯を色々とサポートしても、やはり、いずれは別れの時がやってきます。この別れをいかに良いものにしていくかが、本人にもサポートする人にも幸せにつながっていくのではないかと思います。ただ、これには余りに多くの要素があるため、なかなか簡単には語れません。本人の希望、親族の希望、サポートする人や施設などの環境、事前の準備など、多くの要素があります。これらは、いずれも相反する多くのことがあり、その折り合いをつけることは中々容易ではありません。また、答えも一つではないでしょう。これは、社会で時間をかけて作り上げていく者なのかもしれません。

以上、高齢単身世帯(一人暮らし)社会を考えてみました。それぞれが頑張って生きたきた人生の最期のQOLをどのように上げていくか。それは、現役世代が頑張って生きていこうとする希望にも繋がと思っています。

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