組織を作る人になりますか?組織に組み込まれる人になりますか?③/4

前回の記事の続きです。会社というのは、組織を作る人と作られた組織に組み込まれてそこで働く人に分かれます。そして、前者は一握りの人であり、そこに参画できるのはとても少ないのですが、組織を作る人ってどんな人?どうしたらなれる?というのを考えてみます。

〇自分の利益・不利益を横に置いておける
組織設計は、経営者や責任者が最も経営効果が上がるように行うものです。私利私欲があれば、このようなことは行えません。ですから、組織設計を任せられる人というのは、自分の利益・不利益を横に置いておいて、純粋に会社のための組織を考えられる人になります。組織設計をある人に任せた場合、少しでも私利私欲があれば、それは間違いなく組織構成に表れます。そういうのが少しでも見られると、見えていないところにも隠れている可能性があるので、もう、その人には任せられなくなります。ですから、組織設計を任せられた人は、そうならないように注意しましょう。

〇自分の仕事以外のことも普段からやっている
会社員は、原則として上司の命令に基づいて仕事をします。ですが、実際には、命令以外の色々な仕事が発生しますから、現場では多くのことに対応する必要があります。特に、社外を相手にしている場合は様々なことが起こります。このような場合、会社員は2タイプに分かれます。ひとつは、自分のテリトリを守って自分の仕事をきっちりと行う人、もうひとつは、自分のテリトリに限らず幅広く仕事をする人です。現場で、どちらのタイプが良いかというのは、一概には言えません。また、時と場合にもよるでしょう。しかし、組織設計を任せられる人というのは。間違いなく後者です。組織設計というのは、複数の部署にまたがってされるものですし、部署間の業務調整もあります。ですから、幅広く仕事を知っている人でないとできないのです。

〇キーマンをよく知っている
組織は、それだけでは単なる箱であり、誰がそれをするかで成果が大きく異なります。また、責任者の能力や構成員の能力によっても、組織の大きさや分割方法が変わってきます。つまりは、最適の組織設計というのは、人によって異なる、人に依存するということなのです。
ところで、会社には多くの社員が居ますが、キーマンとして仕事を回している人はそんなに多くはありません。だいたい、5%前後ではないでしょうか。ですから、100人の組織を作るにしても、キーマンは5人くらいしかいません。100人の組織においては、この5人を活かす組織をどのように作るかがポイントです。ちなみに、この5人は、必ずしも上位職者ではありません。部長、課長、係長、社員、派遣社員、それぞれ1人ずつかもしれません。この5人を、それぞれどのような組織でどこに配置するかが重要なのです。ですから、日ごろからキーマンが誰かを良く見ておき、どこに誰をおけばどのような良い効果が出るのかなどを考えておくことが大切です。この考えが、経営者や責任者と同じであれば、組織設計を任されることも多いです。

次回に続きます。

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