組織を作る人になりますか?組織に組み込まれる人になりますか?①/4

ある程度の大きさ以上の会社には組織が構成されており、通常の社員は、どこかの組織に属しているのが普通です。また、大企業となれば無数の組織が存在します。新入社員の頃は自分がどこに配属されるかドキドキしますし、中堅社員になっても配属先によって一喜一憂します。どの組織に属するかによって、仕事の面白さ、大変さ、成果、収入などが大きく変わりますから、それも当然です。サラリーマン/会社員にとって、どの組織に属するかは一大事なのです。

ところで、組織は誰が作るのでしょうか。社長でしょうか? 人事でしょうか? 小さい会社ならいざ知らず、大企業ですと社長が末端の組織の細かいところまで分かるなんてことはありませんし、人事も実務のことに詳しくないので全ての組織を設計することは出来ません。ですから、社長も人事も方針を出すことは有っても、実際の組織設計は行いません。

一般的に、係長や課長が組織を設計することは比較的少なく、部長や所長レベル以上で組織設計をすることが多いのではないでしょうか。ですが、部長も複数人居るので利害関係があります。また、部長が細かいことを分からない場合に、課長や係長に意見を求めることがありますが、皆の意見を聞いていてはまとまりません。そこで、1~2人の限られた部長や課長や係長で実質の組織設計をすることが多いように思います。つまり、皆さんに知って欲しいのは、組織というのは限られた少人数の人が設計し、残りの人はそこに組み込まれる人なのです。そして、組織を設計する人は意外に身近に居ます。隣に座っている人かもしれません。あるいは、自分の部下かもしれません。

これって、ある意味は理不尽かもしれません。自分の隣の人に組織構成の意見を聞くのであれば、自分にも聞いて欲しいと思いますし、自分の部下に聞くのなら、自分にも聞いて欲しいでしょう。ですが、そうは、なりません。皆の我儘を聞いていたら組織なんて確定することはできませんし、会社として上司として利益を上げるための組織なのですから、皆の意見を聞いてそれを集約すれば目的を果たすという訳でもないのです。所長や部長が会社として最も成果が出すことが出来る可能性が高い組織を、有効な意見を出してくれる少ない人の協力を得て作るのです。

そういう意味では、会社というのは公平には出来ておらず、組織を作る人と、作られた組織に組み込まれてそこで働く人に分かれます。そして、前者は一握りの人です。折角ですから、チャンスがあれば組織を作る側になってみたいと思いませんか。そこで、今回の記事シリーズでは、組織を作る人ってどんな人?というのを考えてみたいと思います。次回に続きます。

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