2020年代リターンライダーの準備⑤/5

前回の続きです。リターンライダーを目指す方のために、項目ごとにバイクに関して何が変わっているかを記載していきます。

〇電動バイクの時代へ
現在のバイクは、ガソリンを中心とする化石燃料を動力源としていますが、自動車同様に電動化の波が押し寄せています。今の世界の環境対応がそのまま進展するとすれば、電動バイクが中心となる時代も近いかもしれません。それを目前とした今の時代は、ガソリン車を楽しむことができる最後の時代になるかもしれません。
エンジンとモーターを比較した場合、エンジンはトルクの高い回転域が狭い事に対し、モーターはゼロ回転から一定回転数までが最大トルクでありそれ以上でトルクが落ちていきます。これを考えると、ギアチェンジを駆使して高い回転数をキープして走るというガソリンバイクの楽しみは、電動バイクでは味わえないことになります。電動バイクは電動バイクで楽しみ方がまた出てくると思いますが、今のうちにガソリン車を楽しんでおくというのはいかがでしょうか?

〇ヘルメット
1980年代のバイクのヘルメットといえば、アライとショーエイの2社が中心でした。レースやアニメでも、この2社が特に目立っていました。2020年代においても、この2社がトップメーカーであることに変わりがありません。しかし、その2社よりも安価でありながら性能も十分とされるOGKカブトやWINSといった日本のヘルメットメーカー等も販売を伸ばしています。バイク本体と同様に、ヘルメットもモデルやサイズによっては入手が困難になってきていますから、幅広く購入候補を考えることが良いと思います。

〇ウエア、グローブ
バイク用のウエア、グローブは1980年代から大きな変化を遂げており、特に安全対策されたものが安価に手に入るようになっています。ジャケットやパンツは、肩、肘、胸、背、膝などに、安全のためのパッドが入ったものが販売されています。グローブも、樹脂などのナックルガードが入っているものが主流です。これは、1980年代には考えられませんでした。
2020年代にリターンライダーを目指す方は、そこそこの年齢になっていると思いますので、安全対策は重要です。幸いにも、そのためのウエアやグローブなどは容易に入手可能になっていますので、積極的に装備するようにしましょう。
なお、少し残念なことに、ウエアやグローブのデザインは、原色を使った派手なものは少なく、ブラックやブラウンの落ち着いた色が主流になっています。あまり思い切ったファッションは出来ませんが、年齢も年齢ですから、ここは諦めましょう。

以上、5回にわたり、リターンライダーの準備として記載してきました。1980年代と2020年代の違いをイメージできたでしょうか。今や年金の支給が65歳以降になり、70歳くらいまで働くというのは普通のことになりそうです。50歳や60歳で落ち着いて家にこもる時代ではありません。1980年代に楽しんだバイクを、2020年代や2030年代も楽しんでいきましょう。