組織長が部下を幸せにも不幸にもする①

一定規模以上の会社では、会社の業務を効率的に管理して行うために、組織を構成します。通常は、社長を頂点として、複数の階層に複数の組織があり、組織長が部下を従えて業務を推進する姿が一般的です。組織長も、係長、課長、部長、、、といったように様々なランクがあり、それぞれの役割が異なります。いずれにせよ、組織長は、それぞれの役割に応じて部下に仕事を指示してやらせるわけです。ですから、部下への影響は大きいものになります。サラリーマン/会社員をしていると、人生の多くの時間を過ごすわけですから、その影響は会社以外にも及ぶ場合があります。そう考えると、組織長の責任とは非常に重くなります。そこで、今回の記事では、組織長が部下に与える影響を項目別にみていきます。組織長は、部下を幸せにも不幸にもしますので、是非ともよく考えてみて頂きたいと思います。

〇給与
組織長の多くは、部下の査定を行います。勤務状況や仕事の成果に応じて、部下の評価を決定します。これによって、部下の給与が決まります。この給与は、部下や部下の家族の生活に大きな影響を及ぼすことは、言うまでもありません。また、サラリーマン/会社員は、給与の絶対額が気になるだけではなく、自分の評価がどのようであったかも気になります。この、給与の絶対額をどこまで気にして、自分の評価をどこまで気にするのかは、部下によって異なります。いずれにせよ、給与を決定するのは組織長であり、慎重に査定を行う必要があります。
もちろん、どの部下が何をどこまで気にするかを考慮に入れて部下の査定をする必要は、原則としてありません。この部下が生活に困っているから給与を上げであげようとか、この部下は評価を気にしないから給与が下がっても構わないとか、そんなことは考慮に入れてはなりません。こういうことをやっていると、部下が多くなったり部下の生活環境や考え方が変わった時に、破綻してしまいます。純粋に、仕事の成績で部下を評価せねばなりません。
大切なことは、査定すべきポイントを漏らさずに明らかにし、それぞれのポイントの判断基準を明確にして判断し、各ポイントの比重を決めて総合評価を決めることです。これらを正しく行うことによって、部下にとって納得が行く評価をすることができ、それが給与に反映されます。給与が上がった場合も下がった場合も、その理由を正しく答えるようにしておくことが大切です。先に書いたように、査定したポイントや判断が明確になっていれば、組織長の好き嫌いや適当な思いなどで査定されたのではないことが明確になります。そうなると、部下に問われた場合も説明しやすくなります。

次回に続きます。