最近は、便利な世の中になりました。いろいろな論理を一度にたくさん処理できる半導体、情報を無線や有線で送ることが出来る通信網、そして、人間の目や耳や感触に情報を伝えることができる液晶パネルやスピーカーや小型モーターなど、色々なものが登場して、なんでもできるようになったと思ってしまいます。そして、それら開発して製造するためには色々な知識が必要となるのですが、その知識は専門書を読んだり先生に教えてもらったりすることで、頑張れば多くのことが吸収できます。ですから、世の中のことは、専門書を読んだり先生に教えてもらったりすることで、すべてのことが分かるように思ってしまいます。ところは、実際はそうではありません。世の中には解明されていないことが沢山あります。
遠い昔、天動説と地動説の意見の違いがありました。空が動いているのは、天が動いているのか地面が動いているのかという議論です。今でこそ、宇宙の中の地球という考え方を教育されている我々ですが、当時は誰も何も見たり証明していなかったので、地動説は異端でした。このことが皆の常識になったのは最近のことです。今でこそ、衛星や宇宙からとった写真や動画などを見ることにより、その証明ができますので誰もが信じることができます。でも、もし私たちが写真などを見なければ、それを信じることができません。何事も証明するのは大事ということになります。
一方、今でも私たちが信じにくいものとして、移動速度によって時間の速さが異なる、質量があるところでは時空が歪むというものです。皆さまも名前はご存じだと思いますが、アインシュタインの相対性理論によります。これは、分かりやすい理論ということなのですが、私は何度かトライしたのですけれども未だに理解できていません。いつかは理解したいと思っているのですが、物理学者や科学者の方は理解されているようで、だからこそ、ここまで普及しているのだと思います。
ところで、時間の速さが異なったり、時空が歪むといわれても、どうも私たちにはさっぱりわかりません。その理由は簡単で、私たちの身近で起こらないからです。実は、すごくすごく少しだけ起こっているのですが、あまりに少し過ぎて分からないわけです。とても大きな恒星だとか、それくらいの質量があって初めて観測することが可能になる場合があります。もちろん、観測すること自体も大変であり、技術の発展によってアインシュタインが予測したことがようやく最近になって観測されるようになったというのもたくさんあります。ブラックホールが観測されたのも最近の話です。逆に、まだ観測されておらず、証明されていないものも多くあります。
次回に続きます。