不安定な破壊と創造、そして死と生を選んだ生命⑥

前回の記事の続きです。

〇会社組織の考え方:環境変化に対応し続ける

これまでの記事は、私たちの身体自らが変化することで環境変化に対応することを説明し、私たちの生き方や社会のしくみを考えてみました。ここからは、そのようなしくみを、会社組織に照らし合わせて考えてみます。本ブログは、サラリーマン/会社員の羅針盤ですから、それを考えないわけには行きません。私たちの身体のしくみが、環境変化対応に優れていることを長年かけて証明してきたわけですから、それが環境変化が激しい昨今のビジネスに生かされる可能性が高いということになります。
ビジネス環境においても、その時々において中心となる産業はめまぐるしく変わってきました。製品においては、繊維→自動車→家庭電気製品→パソコン→携帯電話→スマートフォン→電動自動車という変化を辿っています。また、産業も、農業→工業→サービスといったように変化しています。このようななか、一つのビジネスのみに固執していれば、すぐに耐えられなくなってしまいます。特に大企業では、その社員を支えるだけのビジネスをやっていかないとならないので、変化は必須のものになります。次のビジネスは、何をするのか、それに向けて何を変化させるのが、命題と言えます。

〇会社組織の考え方:社員一人一人が変化対応をする

会社がビジネスを変化させるといっても、実際に行うのは社員一人一人です。社長が方針を変更しても、社員が変わらなければ何も起こりません。特に、社長の方針は方向を示すものであり、社員一人一人が何をすべきかまでは分かりません。それこそ、社員一人一人が考えて実行するべきものなのです。
私たちの身体も、全ての動きを脳が指示して行っているわけではありません。身体のそれぞれの部分で、環境変化に必要とされる変化を行っています。身体は多くの細胞で構成されていますが、生活環境が変わるたびに全身が影響を受けるので、それぞれの部分で対応するしかありません。近くの細胞同士で協力して変化対応することになります。
これは、会社組織においてもそうなります。社長が方針を変更してビジネスを変えた場合に、それぞれの部署も仕事の環境が変わってしまいます。対応するしくみやルールが変わったり、使うシステムも変わったりします。これらの変化について、それぞれの部署が全て対応して初めて会社全体がそのビジネスに対応したことになり、成功することになるのです。そのためには、社員一人一人が新しい変化に対応していくしかありません。自分の仕事を行うとともに、隣の人の仕事の状況も観察し、隣の人の仕事がうまく行っていなければサポートしていく必要があります。会社は、社員一人の仕事がうまく行ったとしても、他の社員の仕事がうまく行かなければ、結局ビジネスとしては成功しないのです。会社としての成功のために社員が存在することを理解せねばなりません。

次回に続きます。