前回に引き続き、これからの社会を作っていく若者を理解し、中年や高年になっても新しい社会に適合できるような準備をしていくことを目指していきます。若者に特徴があると思われる色々な項目について、ランダムに検討してきます。
〇出世を望まない
最近の新入社員/若い社員は、出世を望む人が少ないとよく言われます。以前は、出世を望まない社員というのは、どちらかといえば会社に背を向けた社員が多かったのですが、最近は違います。今の若者は、コミュニティーの中でうまくやっていく、そこで認められるというのを好みますから、会社できっちりをやっていくんだけども出世を望まないということになります。
出世を望まないというのは色々と理由があるでしょう。出世するということは他の人と違うということになります。個性的であることを嫌う若者の考えに立てば、理解もできます。また、苦労して出世して会社のために身をささげるよりも、会社生活と私生活をうまくバランスとって過ごしたいと思っているかもしれません。更には、今の日本の会社は必ずしも安定しているわけではありませんし、就職口も沢山あるわけですから、今の会社にしがみつく必要もありません。そういったことから、今の会社で頑張って出世する必要はあまり無いのでしょう。
そう考えると、中高年にとっては、若者との付き合い方も色々と工夫が必要です。今の若者が若いうちは、会社の中で上手に平均並みに働けるようにする必要があります。しかし、そのままだと会社を引っ張れる若者は現れなくなってしまいます。そうなると、若者エリート集団を作ってそこで会社を引っ張るとか、これぞという若者を選択して優秀集団の中に入れてレベルアップするとか、つまりは、まわりを優秀層にして浮かないようにするなどの工夫が必要でしょう。
また、今の若者が中高年になって社会をリードするようになれば、協調性を持たない人は好まないかもしれません。そのような中で、今の中高年がうまく社会に順応するには、色々なコミュニティーで上手に生きていけるようにしないといけないのかもしれません。得てして、今の中高年は、そのコミュニティーをリードしようとしたり、背を向けた態度をとったりとしがちです。自分が若いころに、出世して目立とうとしたり、反抗したりしたことを繰り返そうとするわけです。ですが、そういうことを良しとしない社会になってしまっているのでしたら、生き方をくるりと変えないといけないでしょう。働き方改革によって、今の中年は70歳前後で働いているのも普通かもしれません。その時の上司は、今の若者なのです!
次回に続きます。