前回に続き、課長ってどんな仕事をするべきで、どんなことに注意すれば良いのか、そんな「課長ってなに?」というのを考えていきます。
・部長の方針を具体的に遂行する形に
部長が出した方針を具体的に実行して完遂するには、様々な工夫をして組織の形を作っていかねばなりません。ただ、決めたことを部下に指示するだけでは、組織がうまく機能していないと、メンバー数の半分の成果も生まれないかもしれません。
まず、メンバーに認められているのでしょうか。特に、部下が優秀であればあるほど、上司のことを良く見ています。この上司は、能力があるのか、部下のことを考えているのか、自分の希望を聞いてくれるのか、などなどを観察し、どこまで協力しようか品定めします。部下に認められ、そして、信頼関係ができて、部下は上司の為に身を粉にして働きます。もちろん、課長になってすぐでは難しかもしれません。3ヶ月か、6ヶ月か、1年か、メンバーによっても異なるかもしれませんが、信頼を獲得していく必要があります。
次に、メンバーの長所を生かし、短所がなるべく出ないような、業務分担が出来ているでしょうか。メンバーには、得意不得意があります。今までやっていた業務だからといって、本人が好んでやっている業務だからといって、それがそのメンバーにもっとも合った仕事であるとは限りません。長所と短所を良く見極め、本人と話し合いながら、本当の適材適所を探していく、そういった工夫がピッタリとはまれば、課の成果は飛躍的に上がります。
また、組織構成は最適でしょうか。メンバーが一定以上数であれば、係や業務ユニットの構成も考える必要があります。係やユニットを構えると、自分と現場の距離は多少離れてしまいますが、係長やユニット長が自分の代わりに小人数をマネジメントしてくれることになるので、現場メンバーを細かくケアできます。さらに、自分がマネジメントする対象が係長やユニット長だけになるので、時間に比較的余裕ができるようになって、前向きな仕事をより多くできる可能性が上がります。ただ、係長やユニット長の能力が低ければ、逆効果になってしまいます。自分の能力と係長やユニット長の能力を天秤にかけて、判断しましょう。
更に、メンバーの組み合わせに問題は無いでしょうか。ただ、その仕事が得意なメンバーをひとつの係にしたとしても、性格が合わなかったりすると協力体制にならずに成果は生まれません。係長とメンバーの関係も、協力し合い助け合うことが出来る構成にしないとならないでしょう。優秀なメンバーばかり集めても、その中には順番ができてしまい。その中で一番劣るメンバーは劣等感を感じてしまうでしょう。組織構成において、単純な足し算はありません。
これ以外にも、組織の形には色々なことに配慮する必要があります。本で勉強したり、経験者に教えてもらいながら、レベルアップしていきましょう。
次回に続きます。