前回に続き、係長ってどんな仕事をするべきで、どんなことに注意すれば良いのか、そんな「係長ってなに?」というのを考えていきます。
・若手メンバーを直接指導
係長は、新入社員や若手社員の主に実務を直接指導することになります。方針や戦略は部長や課長から降りてくることが多いと思いますので、それをいかに具体化するかが係長とメンバーの役目です。ここで、係長という役職に就いたからと言って、自分は指示だけ出して仕事は若いメンバーに任せるといったようなことではうまく行きません。最近のビジネスは、やるべきことも多いですし新しいことも多いので、メンバーだけに任せるとかなりの負担になります。また、最近の若い人は、仕事を完璧にしたい、失敗を恐れる、という傾向にありますので、一人だけにするとそのリスクが増えるために、仕事を受けなかったり縮こまった仕事になります。そうなると、良い仕事が出来ないばかりか若手も成長しません。若手メンバーのかなりの部分に目配りするといった配慮が必要になるでしょう。
また、若手メンバーは、精神的な部分をかなり係長から影響を受けます。係長が仕事に前向きであれば同じようになることも多いでしょうし、係長が仕事に後ろ向きであれば若手もそうなり勝ちです。メンバーの精神的な評価は、周りから見るとすぐにわかります。ですので、係長になった以上は、会社の代表として若手メンバーを引っ張るくらいのつもりの考えを持ってリードしましょう。
・派遣社員の管理
社員メンバーだけではなく、派遣社員の管理も係長になることが多いです。派遣社員は、社員とは違った雇用形態ですので、それを理解して管理する必要があります。
派遣社員を管理する場合、一般的には、派遣先(あなたの会社、あなた)、派遣元(派遣会社)、派遣労働者(派遣社員)の3者があることを理解する必要があります。そして、派遣先と派遣元で結ばれる派遣契約と、派遣元と派遣労働者で結ばれる雇用契約があります。この2つの契約に基づいて、あなたは派遣社員を使用し管理することになります。
後者の雇用契約は、あなたは通常は見ることはありませんが、前者の派遣契約は、あなたが派遣社員を使用するための契約事項ですから、理解しておく必要があります。あなたが係長になったときに既に派遣社員が居るのであれば、あなたの前任者が派遣契約を結んでいるはずです。ですから、その派遣契約を探して、目を通すようにしましょう。業務内容、契約期間、労働時間、などが書かれていると思います。もちろん、派遣社員はそれを元に働いているのですから、あなたがその中身を知らないようでは、あなたに対する信頼も下がってしまうでしょう。
次回に続きます。