サラリーマン/会社員になって、最初に部下を持つ役職といえば係長です。若い人でしたら、20代後半に就任することもあるでしょう。これまで下っ端で、上司や先輩に言われるままに仕事をし、もちろん一所懸命やってきたので係長に任命されたのでしょうけれども、仕事の責任も小さかったですし部下への責任もありませんでした。しかし、これからはそういう訳にもいきません。色々な責任が生まれますし、上司や部下からの期待も増えてきます。では、具体的に、係長ってどんな仕事をするべきで、どんなことに注意すれば良いのでしょうか。今回は、そんな「係長ってなに?」というのを考えていきます。
・実務リーダー
係長といえば、これまで実務をバリバリにこなしていた人がなる役職ですから、もっとも実務のことを知っています。特に、細かいオペレーションやルールにも精通しています。課長や部長も実務から離れている期間がありますので、役職者としては、そこに最も期待が行くでしょう。つまり、実務リーダーとして、会社が求める実務をするように現場のメンバーを導いていくのです。
ビジネスをしていくうえでは、データを集めたり、分析したり、資料を作ったり、といったことが必要になります。そこには細かいオペレーションやルールの知識が必要になってきます。また、多くの仕事を並列でこなさないといけませんので、優先順位を考えて仕事の順番を組み立てたり、システムトラブルがあった場合に直ちに解決したりといったことが重要になってきます。これらを引き受けて現場のメンバーをリードしていくわけです。
これを、係長がしっかりと行うことによって、課長や部長が本来の業務に時間をあてることが出来ます。逆に、係長が実務リーダを出来なければ、ビジネス全体の進捗が滞り、課長や部長がそのフォローに振り回されることになってしまいます。そうなると正常な組織運営ができません。
係長は、実務リーダーをしっかり行って、ビジネスの基礎を支えることを心掛けましょう。
・実務もこなす
各部署は、どこも十分な人数を抱えているわけではなく、限られたメンバーで実務をこなしています。そんな中、優秀なあなたが係長になってしまい、実務から離れてしまってマネジメントだけになってしまうと、大幅な戦力ダウンになります。また、実務から離れてしまうと、最新のオペレーションやルールが分からなくなって、実務リーダーとして機能できなくなる可能性もあります。ですから、係長になったとはいえ、時間の半分程度は実務をする時間にあてた方が良いように思います。ただ、実務ばかりになってはいけません。後述するように、実務以外にも係長としてやるべきことは沢山あります。実務「も」こなすというのが重要なのです。どっぷり浸ってはいけません。
次回に続きます。