前回の記事に続いて、若い社員が昭和社員に気に入ってもらい、味方になって色々助けてもらうにはどうしたら良いのか、昭和社員の特徴に注目して、その項目ごとに考えていきます。
・上の言うことは聞くが下の言うことを聞かない
昭和社員には、上の言うことは聞くが下の言うことを聞かない、という人もおられます。随分と減ってきたのですが、いまもたまに見かけます。
最近の若い社員は、幼いころから周りや先生に自分の意見や考えを聞いてもらってきましたし、上下に関係なく正しいことは正しいという教育を受けています。ですから、上の言うことしか聞かない昭和社員と言うのは、納得がいかないでしょう。この場合は、どう考えたら良いでしょうか。
一見、正しくないと思えることでも、昭和社員は上の言うことを聞いて下の言うことを聞かない場合が、たまにあります。これには、短期的や単純な理由ではなく、長い目で見たり全体のバランスを考えたり、色々な判断基準がある場合がありますので、一度や二度のことであれば、それだけではその昭和社員が悪いとは一概に言えません。よほどのことではない限り、まずは先輩の言うことを聞いてみて、その真意を探ってみた方が良いと思います。
ですが、常に下の言うことは聞かない、という昭和社員が居れば、それは明らかな誤りでしょう。従う価値はあまりありませんし、彼も長くは同一職場では続かないでしょう。そういう場合は、さっさと見切りをつけて、近づかないようにした方が賢明でしょう。
・仕事を家に持ち込む
昭和社員は、仕事を家に持ち込むことが多いと思います。特に、最近はパソコンとインターネット環境があれば、どこでも仕事が出来てしまいます。そうなると、自分が家に仕事を持ち込むだけでは無く、若い社員にも家で仕事をすることを要求してくる場合もあります。これにはどう対応したら良いでしょうか。
今や働き方改革により、例えば大企業に対しては残業時間の規制も厳しくなっていますから、会社としても家に持ち帰って仕事を無給で強要することは制度上は難しくなってきています。もしこれが監督官庁に分かると、処罰の対象になる可能性も高くなります。ですから、大企業などにお勤めの場合は、安易に受けない方が良いでしょう。もちろん、きっちりと手続きを踏んで承認されたうえでの自宅の仕事であれば、問題ありません。
ですが、あまり大きな企業でない場合は、このような縛りが少ない場合もありますから、若い社員にとっては判断が難しくなります。
これについては、仕事とプライベートのバランス、つまり、個人それぞれのワークライフバランスに応じて判断することになります。会社としてビジネスの成否の大きな分かれ目に来ており、自分としても是非これを成功に導くことに協力したい、というのであれば、進んでやれば良いと思います。一方、定常的に多くの仕事を押し付けられ、寝ても覚めても仕事を強要されて心身共に疲労してしまうのであれば、いつまでも受けることは出来ません。自分がつぶれてしまいます。そのような場合は思い切ってことわりましょう。つまり、バランスが大切なのです。
次回に続きます。