若い社員が昭和社員を使いこなす方法②

前回の記事に続いて、若い社員が昭和社員に気に入ってもらい、味方になって色々助けてもらうにはどうしたら良いのか、昭和社員の特徴に注目して、その項目ごとに考えていきます。

・政治の話が多い

昭和社員は、政治的な関心を強く持っています。これは、昭和という時代が、多くの戦争を経験するとともに、好不況の波が激しく、人々の生活を脅かす事件が多く起こったことによります。特に、第二次世界大戦の終結においては、日本の政治家などが連合国に処罰されることが起こったり、民主主義が叫ばれたりなどがしました。つまり、政治家の暴走や間違いに対しては、国民が民意をきっちりと示して是正することが必要であると多くの人が思ったのです。もちろん、インターネットなどは無かった時代ですし、政治と言うのは色々な議論をして考えが深まっていく部分も多いので、お酒の場などでは、政治に関する話題が多く取り上げられることになりました。
ところが、平成の時代になると状況が変わってきます。もちろん、世界的にはテロが発生したり、局所的に戦争が行われたり、日本のおいても領土問題などが発生したりしています。ですが、政治家たちの努力によって、日本が戦争を起こしたり、あるいは戦争に巻き込まれるということは、これまで起こっていません。日本の政治や世論全体が、政治家が戦争に走らない状況になっていると思います。また、国会議員選挙や世論調査などによって、民意が反映されるしくみが継続されています。つまり、平成の次代では、お酒の場などで政治について強く議論を行う必要性が少なくなってきたと言えます。
このような差が、若い社員と昭和社員の間にあるため、政治についての議論の必要性が大きく変わってきています。昭和社員は、未だに政治議論を行って民意を発信することにより、政治があらぬ方向に行くことを正さないとならないと思っている方が多いです。また、自分たちの年齢が高くなってきて子供や孫を持つ世代になり、次世代の人たちがより良く生きていく社会を作っていかねばならないという使命感も強くなっていると思います。そのため、若い社員にもこういった議論を引き継がねばならないと、考えるわけです。
ところが、若い社員は、そもそもそういう必要性が無いと思っているわけです。インタネットの普及により、そこで議論したり投票する方が早いと思っています。お酒の場の議論は、あまり効果が無いと考えているかもしれません。
ですので、若い社員が昭和社員を相手にする時は、まずは政治議論が重要であって民意を反映させることが大切であることに理解を示しつつ、この時代の民意の反映させ方の合理的な手段と言うのは選挙やネットによるより良い手段があることを説明することが、うまく行くように思います。これによって、先輩を立てつつ、今の時代をレクチャー出来るわけです。場合によっては、SNSの使い方を教えても良いかもしれません。これによって、昭和社員をこちらの味方につけましょう。

次回に続きます。