No.2の条件とは/No.2を作る/No.2になる②

前回に続き、主に企業におけるNo.2について、求められることを書いていきます。今の組織長にとっても、次の組織長にとっても参考になればと思います。

・最強の右腕

No.2には、番頭や腹心といった従来の呼び方もありますが、サラリーマン/会社員が所属する企業組織においては、右腕という言い方が相応しいかもしれません。組織長が考えたことを確実に実行して、形にしていくのです。組織長が最も頼る存在であり、かつ、組織長の考えに基づいて確実に動くという意味です。この2人の関係は、単なる上司と部下ではありません。頭と右腕という関係ですから、互いが連動して役割を行う必要があります。頭が右腕に指示を出して動かすことは勿論ですが、慣れてくれば指示が無くても右腕が動くことが出来るようになるでしょう。また、右腕が動いていている時に現場がうまく行っていないと、右腕から頭にその情報が伝わり、頭は次の方策を考えることになります。現場を右腕に任せっきりにするのではなく、つねに右腕が上手に動けるように頭は考えておく必要があります。
このように、No.2、いわゆる最強の右腕は、単独で機能するものではありません。頭である組織長と連動して初めて効果が最大化されるわけです。ですから、組織長とNo.2は、そういう関係であることをお互いが認識して、はじめて上手くいくことをよく理解して、指名する/任を受けることが重要です。

・全体を見る

No.2は、単に組織長を言ったことを淡々と現場に指示する役割ではありません。いえ、逆にそれでは効果はありません。というのも、人事権にしろ査定権しろ持っているのは組織長ですから、No.2が仕事の指示をしたところで組織長の指示よりも弱くなってしまいます。指示するだけなら、組織長が指示してしまえば、それで終わりです。
No.2に大切なことの一つは、組織長とは違う目線、つまりは上司-部下では無く、現場に近い目線で見ることです。組織長が考えたことを実現するために、指示に基づいて仕事を行わせたり、またある時は現場で同じ仕事をします。そのことにより、現場がうまく行っていない場合に自分の裁量の範囲でやり方をかえてみたり、あるいは自分の裁量の範囲を超える場合には組織長に申し出て、実現ステップやスケジュールや体制の変更を一緒に考えます。
つまり、No.2は、組織長の指示から現場までの全体を見ており、いかに全体を上手く動かすか、動かない場合はどのような手を打つかを考え、場合によっては組織長に進言して方向を変えるなどが必要になります。そして、組織長は、ひとりよがりになることをせず、No.2の進言を良く聞いて的確に判断をすることが大切です。一緒に仕事を回していく必要があります。

次回に続きます