No.2の条件とは/No.2を作る/No.2になる①

サラリーマン/会社員は、組織で仕事をします。その組織には、組織長とメンバーで構成されます。その最小単位は、係であったりチームであったりします。その上になると、課長と複数の係長で構成される課になります。これが、ピラミッド式に積み上げられていき、最後は社長という頂点につながっていくわけです。

自分で一から起業する場合は、自分が社長としてスタートし、会社が大きくなるにつれて自分がピラミッドの頂点として配下の土台を広げるように組織を構成していきます。一方、大きな会社に新卒で就職した場合は、ピラミッドの土台から始まり、多くの場合は上を目指すことになります。大企業ですと、社長を目指す方は少ないと思いますが、それでも一定以上のポジション、部長や課長あたりまでにはなってみたいと思うのが、サラリーマン/会社員の情ではないでしょうか。

ところで、大きな組織、大企業などにおいては、部長になると部下が50人程度居る方も普通でしょうし、もう一つポジションが上がると、数百人に一気に跳ね上がることもあります。そうなると、ただ人数が多いだけではなく、仕事の広さと深さが格段に増えていきます。また、ビジネス環境は内外含めて常に変化しており、トラブルの発生も常態化しています。ピラミッド構造において、直下の数人の課長などに任せていれば済むということもありません。そうなると、ビジネス上の大きな判断から社員間のトラブル解決まで、ありとあらゆる難題が部長やそれ以上に持ちかけられることになります。これらすべてのことを部長やそれ以上が常にハイレベルで処理し続けることは難しいことであり、それをいかにうまくこなしていくかが、部長がそれ以上の命題になってきます。

もちろん、自分の能力を高めることも部下の能力も高めることも重要です。しかしながら、組織長としての自分の仕事と部下の仕事は、基本的に異なります。組織長は部下に仕事を指示しますし、部下は組織長の指示に基づいて仕事をするものだからです。この関係を保っていると、組織長は全ての指示を行う必要があり破綻してしまう可能性があります。例えば、ビジネスをしていると、取引先と商談を行うために出張を行うことも多いでしょう。海外出張ですと、1週間前後は会社を空けることも多く有ります。そうなってくると、その間は部下に的確な指示を出すことが難しくなります。

このような時、自分の考えを良く理解していて留守の職場を預かり、場合によっては自分のコピーとなって指示を出すことが出来る人が必要になってきます。以前は、番頭や腹心といった言葉で表現されていましたが、今は、No.2という表現が合っているように思います。変化の激しい時代、特にこのNo.2の存在が組織の成果を出すのに必要になってきました。今回は、このNo.2について考えていきます。

次回に続きます

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