インターネットで変わった仕事環境④

前回に続き、インターネットによって変わった仕事環境を項目ごとに考えて、どのように仕事を良い方向に持っていくかを考えていきます。

・情報の仕分け

ネット環境の発達によって、多くの情報が発信されることをすでに書きました。ところが、昨今は、情報の受け手にとって、困ったことになってきました。とにかく、情報が多すぎるのです。一日にメールが百通を越える方も多いのではと思います。多くのビジネスマンは、会議や出張や資料作成も多いので、メールばかり見ていることも出来ません。毎日10時間働いていても、メールを見る時間は多くても2時間程度でしょう。そうなると、一つのメールを処理するのは1分+αという計算になります。平均1分少々で、返事を書くことも含めて処理するのは至難の技です。これをいかに効率的に処理するのかがポイントになります。
つまり、情報の受け手が、メールの要不要を見抜き、必要な情報だけをピックアップして頭に入れ、その中で返事が必要なものだけ返答をしていく。これが出来るかどうかが、ビジネスをやりくりしていくコツなのです。もちろん、情報はメールで送られてくるプッシュ型のものだけではありません。いろいろなサイトに自ら取りに行くことも必要になります。来る情報を仕分け、自らはセレクトして情報を得に行く、これをいかに効率的に数多く裁けるかが昨今のビジネスのポイントなのです。

・やるべき仕事の選択

メールは、必要な情報が送られてくるだけではなく、その中には仕事の依頼もあります。ところが、メールを送信する側の意図としては、あて先の中には、仕事をして欲しい人、仕事を手伝ってあげて欲しい人、仕事を依頼したことを知っておいて欲しい人、など多くの人が含まれています。これをメールの発信者が明確にして、必要最低限の人に送っているのであれば問題は比較的少ないのですが、あいまいな場合やあて先が多い場合には受信者の全員が困ることになります。皆が、どのポジションでメールを受け取れば良いのかが分からなくなるからです。
ですので、そういった場合に、受け手のそれぞれがどのように上手に対応するかで、会社や組織がスムーズに運営されるかが決まります。メールの送受信者が互いに良く知った者同士であれば、自然と役割が明確になるでしょう。メールの送受信者がそれなりに知り合いだという集団であれば、誰かが役割分担案を返信するとか、送信者にそれを明確にするように促すことも良いかもしれません。メールの送受信者が互いにあまり知らないのであれば、送信者に明確にするように差し戻した方が良いかもしれません。このように、やるべき仕事を明確にしていくということが、大量メールの時代には必要かと思います。

次回に続きます。