インターネットで変わった消費世界⑥

前回に続き、インターネットビジネスのしくみとその成功要因を、我々にとって身近な一般消費世界の変化について書いていきます。今回も、これまでの消費世界とは異なった、新しく消費するもの自体が変わったものについて考えます。

・オンラインゲーム

インターネット登場までにも、コンピュータゲームは多く有りました。最初にメジャーになったのは、インベーダーゲームなどのゲームセンターに設置された専用機器で行うものです。主に、一人で行うものでした。その次に流行したのはゲームウォッチとよばれる、ポータブル型のゲームです。これにより、ゲーム機は個人が所有するものなりました。
それから大きな変化となったのが、ファミリーコンピューターです。家庭内でテレビに接続して大画面で行うとともに、カセットの交換により様々なゲームを選べるようになりました。スーパーマリオブラザーズに代表される数々の優秀なゲームソフトが供給されたことも特徴ですが、ファミリーコンピューターのもう一つの特徴は、コントローラーが2つあり、友人や家族で2人で遊ぶことが考えられていました。つまり、従来の1人で黙々と遊ぶゲームから、2人で一緒にプレイする、また他の人が横からテレビに映されたゲーム画面を見て観客として参加するという、コンピューターゲームを複数人で遊ぶ、楽しむものに変化させました。これは、大きな進化と思います。
それから、長く家庭用ゲーム機の時代が続きます。プレイステーションやセガサターンなど、グラフィックスが美しく、高速処理が出来て、質が向上する時代が続きました。ただし、技術の進化はあったもののゲームを楽しむ形態はあまり変化がなかったように思います。
その後、インターネットが現れることにより、ゲームは「インラインゲーム」として大きく変わることになります。多くのゲームファンがオンラインゲームに夢中になり、消費するようになりました。それは、ゲームをする環境として革命的な変化が複数あったのです。
まず、インターネットの接続環境があれば、世界中どこの誰とでも、対戦プレイや協力プレイができるようになりました。いちいち一か所に集まらずとも複数人で遊べるようになったわけです。また、複数人で遊びたい場合、これまでは友人の都合に左右されていましたが、オンラインゲームになってからは、世界中のゲームをしたい人をマッチングすることにより、複数人でのプレイが容易になりました。なお、これまではせいぜい2人で行っていたゲームが、10人を超える大人数で行うことも可能になりました。
さらに、ゲームをしながらオンラインでチャットすることにより、コミニュケーションをとりながらゲームをできるようになりました。黙々と無言でゲームをするのではなく、色々な会話をしながらゲームを楽しめるようになったのは、大きな変化でした。
このように、ゲームはインターネットにより、いつでも誰とでも複数人でコミニュケーションしながら楽しむ娯楽に劇的に変化し、多くの人がこれを消費するようになりました。これが、成功要因でしょう。

次回に続きます。

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