あなたは、スマートフォンやパソコンでネットショップを訪れて何かの商品を閲覧した後、他のホームページを見に行った時にその商品の広告が表れた経験が無いでしょうか。あたかも、自分が商品を閲覧した情報が別のホームページに受け継がれて、プライバシーの侵害を受けたような気になってしまいます。
また、自分が例えばゲームについて頻繁に検索するのであれば、関係ないホームページを見た時にゲームの広告が多く表示されることがあるでしょう。転職について頻繁に検索するのであれば、関係ないホームページを見ても転職に関する広告が増えることに気づきます。これも、先と同様に、プライバシーの侵害を受けたような気になってしまいます。
これらは、いったいどういうことでしょうか?
実は、ネットショップや検索エンジンを使用した際に、Cookieと呼ばれる仕組みが動きます。これは、ホームページを訪問したユーザーの情報を一時的に保存する仕組み、またはそのデータのことです。例えば、ID、パスワード、メールアドレス、訪問回数などのユーザー情報です。これが、SNSへのログインの自動化、ネットショップで商品を入れたカートの中身などが保持される機能を提供しています。つまり、Cookieは、ホームページを閲覧するには便利な機能であり、またホームページによっては欠かせない機能にもなっています。
この機能を使うことによって、例えば、ユーザが見た情報を他のホームページでも再度表示したり、検索エンジンで入れたキーワードに類するものを表示したりするなどに使うことにより、ユーザの興味に近いものを表示することが可能になります。これが、もっともビジネスにつながるのが広告という訳です。
ユーザの行動に応じた広告を出すことにより、ユーザがそれをショッピングしたりする可能性が上がります。ゲームが好きな人にはゲームの広告を、転職したい人には転職サイトの広告を出した方が効果が上がるだろうということです。これまでは、誰に対しても同じ広告を出していたので、的外れなことも多かったわけです。
ところが、ユーザーにとっては良いところと悪いところがあります。自分が本当にそれを買いたいと悩んでいる時や、それに興味を持っている時はありがたいのですが、ただ、ぶらぶらとネットサーフィンをしたり、暇つぶしで検索しているだけなら、興味が無いものを何度も表示されると鬱陶しくなるものです。
つまり、人は自分勝手なもので、気になるものは何度も表示して欲しいし、興味ないものは何度も表示されたくないものです。ですので、どうしても我慢できない場合はパソコンやスマートフォンの設定で対応することになります。
具体的には、パソコンやスマートフォンには、Cookieまたは閲覧履歴を削除する機能が付いています。ですから、どうしても気になったり邪魔な時はこれで削除してしまいましょう。もちろん、他のCookieまたは閲覧履歴も同時に消えてしまいますので、トータルの便利さで判断しましょう。