働く動機と対応⑥/6

前回の記事に引き続いて、仕事に関係する色々な人の働く動機を考えて、どのように対応していけば良いかを検討します。

・親や家族の希望

働く動機というのは、自身の気持ちだけではなく、親や家族の希望というのもあります。例えば、親御さんが商売で苦労したので息子にはサラリーマン/会社員になってもらって安定的に暮らして欲しいとか、本人は独立して商売にチャレンジしてみたいのだけれども今のご家族が安定を求めているとか、色々な理由があります。このような人たちは、自分の希望をおさえて親や家族の希望を聞いて頑張っていますので、周りの人の希望を聞いて真面目に物事に取り組むことが出来る素養があります。ですから、安定して仕事をしてくれるので、会社としても色々と安心して任せることができます。ただ、親御さんが十分納得したり、子供たちが独立してご家族への責任がある程度果たしたようになると、自分の夢を追いかけたくなる可能性があります。ですから、親御さんやご家族の状態も気にかけながら、本人のモチベーションを確認した方が良いでしょう。

・体調不良

長く働いて歳を取ってくると、体調が悪くなってくる場合もあります。身体の一部の機能がうまく働く無くなったり、慢性病にかかる方もいらっしゃるかもしれません。若いころは血気盛んに仕事をされていて、気に食わなことが有ればいつでも退職するような覚悟を持たれていた方であっても、体調が悪くなってしまい、それでも家族を養っていかなければならないこともあるでしょう。歳を取って体調が悪くなってからでは、なかなか思うように転職先を見つけることもできません。このような場合は、若いころとは違って、長く会社に貢献しながら自分も給与を得たいと思うようになっていくことも多いでしょう。そのあたりの心境の変化に注意して、かつ、体調が悪くてもこれまでの経験から十分に会社に貢献できるのであれば、引き続き仕事をしてもらえばよいでしょう。

・単身赴任の方

単身赴任をされている方は、家族と離れ離れになっているにもかかわらず、給与をもらうため、今の仕事にやりがいを求めて、あるいは、他に仕事が見つからないので働いている状態になります。プライベートから見れば満足できる状態ではないのだけれども、種々の事情から働かざるを得ないわけです。そんななかで一人で働いているわけですから、会社に対する不満もたまりがちです。また、他に良い条件の会社があって家族とともに過ごせるのであれば、転職することもあり得るでしょう。ですから、単身赴任の方に対する時は、そのような感情を十分に理解したうえで接するとともに、心境をよく確認して配置するようにしましょう。

以上、これまで色々な働く動機とその対応について考えてきました。人には色々な感情と考えがあります。それらをよく理解して、それぞれに合った対応をすることがサラリーマン/会社員のパフォーマンスを最大化することができます。特に、組織責任者の方は心がけるようにしましょう。