働く動機と対応③/6

前回の記事に引き続いて、仕事に関係する色々な人の働く動機を考えて、どのように対応していけば良いかを検討します。

・独身高齢

独身で高齢になってくると、体調が悪くなることが多いにもかかわらず、一人でいなければならない事が多いので不安が多くなってきます。また、失業しても誰かがサポートしてくれることもあまりないので不安は増大します。ですから、セーフティファーストということで、今の仕事を続けようとする方が多いように思います。このような方には、難しい仕事であったり、やり方が従来とは異なるようなものを要求すると、失敗することを恐れて結構嫌がることが有ります。つまり、長くトラブルなく仕事を続けるために、安定したリスクが少ない業務をコンスタントに行えるような環境が好まれるように思います。

・お金に困らないけど他にやる事も具体的に無い

実家がお金持ちで特にお金にも困らないのだけれど、安い給料で働いている社員がたまに居ます。周りから見れば、「別に働かなくても良いのに」「もっと、給料の良いところで働いたら良いのに」「実家やコネがあるところで働いたら良いのに」というように思われます。そういう方たちは、お金ではない別のことを求めて働いていることが多いようです。
それは例えば、今の会社の人間関係が気にっているとか、他では出来ない/出来るかどうかわからない今の会社でトライできること(技術開発や、海外出張や、顧客開拓など)があるので働いているとか、そういったことのようです。ですから、極端な無理や負荷のかかることが続くと、そこまで無理して働くことはありませんが、今の仕事が気に入っているので、そこそこ前向きに仕事をしてくれます。ですので、彼らが何を目的に働いているかを理解して、それを満足するような仕事の渡し方をするとよい働きをしてくれます。生活に余裕があるので、どんな状況でもある程度冷静に仕事の状態を見極めて対応するので、他の人とは違った余裕ある見方をすることができ、それが良い方向に働くことも多々あります。

・リタイヤ後の生活が見えている

サラリーマン/会社員も55歳~58歳くらいになると定年後の生活が見えてくるようになります。それなりに貯金をしている状態で、退職金もそれなりに見込めるのであれば、少しくらい早く退職しても大丈夫だと計算できる人も増えてきます。そうなると、あまりガツガツ働く必要もなくなってきます。これまで続けてきた仕事から大きく変わったり、とても困難な仕事を与えられると、あぁ、もう辞めても良いかな、と思ってしまうこともあります。これは、家族の扶養のところでも述べた通りです。ですから、定年が間近になった社員とは時々会話をして、プライベートな状況などを確認した方が良いでしょう。
ただ、だからと言ってやる気がないわけではありません。後輩をサポートしたり、行き詰っている時に上手にアドバイスすることなどが得意です。うまく、そのような仕事に持っていくと良いでしょう。

次回に続きます。