引き続き、ネットワーク社会のプライバシーについて、考えていきます。
前回までの記事と同様、具体的にプライバシー情報がネットワーク上に流れる例を考えていきます。具体例を順次、項目別に記載していきます。
・ホームページの閲覧
ホームページをこちらからアクセスして閲覧することにより、閲覧された側はアクセスしたユーザーの情報を取得することが可能です。もちろん、直ちに氏名や住所がわかるということは殆んどありませんが、パソコンやスマートフォンの一つ一つを識別するためのIPアドレス、プロバイダヤアクセスポイント、そのホームページで閲覧したページなどがわかります。あなたが何を閲覧したかが分かるということは、場合によってはプライバシー情報もわかるということです。それは、例えば、レンタルDVD屋さんには、あなたがどのようなDVDを借りたかが分かるので、あなたのDVDの趣味が分かるのと同じことです。
それでは、この次の項目から、ホームページ見た情報からどのようなことが相手に分かるかを考えていきます。
・写真・動画(ダウンロード・視聴)
写真や動画をアップロードする際のプライバシーに関する注意点は、先の項目で述べました。では、写真や動画をダウンロードしたり見たりする行為はどうなるのでしょうか。
写真や動画をダウンロードしたり見たりする行為が相手に分かるということは、あなたの趣味、いま興味をもっていること、などが分かるということです。最近は、画像認識技術も上がっていますから、どんな有名人に興味を持っているか、どんな異性に興味を持っているか、なども解析することによってわかります。ですから、それを理解したうえでアクセスする、あるいは、便利性は落ちますが、そういうことが相手にわかりいくい設定を自身のパソコンやスマートフォンに行ってから見る方がベターです。
・ニュースサイト
ニュースサイトを閲覧する場合、どうして自身が興味あるニュースに集中しがちです。これだけ情報が多いネットワーク社会ですから、全てのニュースを見切ることはできません。当然、興味ある情報を選択することになります。そうなると、閲覧された側は見られたニュースからあなたのニーズを判断できることになります。ひとつひとつの閲覧したニュースはプライバシーでは無いかもしれませんが、それが蓄積されて集大成されれば、あなたの嗜好ということでプライバシーになるかもしれません。
・メールマガジン
電子メールに送られてくるメールマガジン。便利なしくみです。有益なメールマガジンのみ入手し、それ以外は登録削除して受信しないというのが理想です。ところが、そうはうまく行かないのが辛いところです。というのも、あなたのメールアドレスがネットワーク社会に知られてしまうので、それを入手した人が色々な情報を送ってくることに繋がります。俗に言う迷惑メールです。
メールアドレスを頻繁に変えるというのは、面倒なものです。ですから、それが知られるということは最小限にしたほうが賢明です。このように、他人に知られ、それが拡散する可能性がある場合は、フリー/無料の捨てメールアドレスを取得して使うなどをした方が良いでしょう。
次回に続きます。