サラリーマン/会社員として送る人生は、学校を卒業してから定年まで働くとすると、通常は35年以上あります。更に、働き方改革が計画通り推移すると、40年以上働くことも普通になってくるでしょう。私たちは、50歳後半から60歳以上になっても働くのが普通になってきます。
ところで、60歳前後まで働くといっても、若い人には体力的にはかないません。また、時代の変化が激しいために、システムやルールやしくみも速いスピードで変わっていきます。そうなると、どうしても、第一線というのは、30歳、40歳が中心になってきます、このようななか、60歳前後の人がいかに優秀であったとしても、会社というのは30歳、40歳を登用していきます。こうなると、部署の中で明らかな実力の逆転現象が起こります。30歳や40歳の部長よりも、遥かに仕事が出来て体力もまだ残っている60歳前後の社員が、課長未満、場合によっては平社員になることもあります。
60歳前後まで同じ会社で活躍していた社員というのは、その会社の良いところ悪いところを良く知っています。そして、こういうことをすれば良い方向に行く、こういうことをすれば悪い方向に行く、ということがよく分かっています。ですから、今の組織の置かれている状況から、自分たちがどの方向に向かっているのかはある程度予測できます。良い方向に行けば自分も周りも楽になりますし、悪い方向に行けば自分も周りも苦しくなります。ところが、残念ながら、30歳、40歳の責任者にはそのことが分からない場合があります。組織が良い方向に行っていれば問題は少ないのですが、悪い方向に言っている場合は問題になります。
60歳前後の社員が、30歳、40歳の責任者に、このままだと悪い方向に行く、そのためにはこのようにやるべきだと言っても、若い責任者が理解できなければ対応をしません。また、若い責任者が、言われていることを理解したとしても、その対策をする方法が分からなければ手を打つことができません。このような場合、先輩社員は、えてして若い責任者を攻撃したり非難し勝ちです。これは、一見、先輩社員が正しいように思えますが、実はそうではありません。
会社というのは、基本的には上司-部下の関係で成立しているのですから、いくら年上で正しいからと言っても、部下が上司を攻撃したり非難することは基本的に許されません。上司や責任者は、周りで起きていることを自分なりに理解して自分なりに判断していく責任がありますから、年上社員が正しそうなことを言っていたとしてもきっちり理解できないのであれば採用できない場合もあります。
ですから、先輩社員にお願いしたいのは、若い上司や責任者のことを責めたりするのではなく、これからの次代を担う若い人たちを温かい目で見て育てていく、良い方向に促していく、といったような大きな気持ちで接してあげて欲しいと思います。それが、年寄サラリーマン/会社員の美しい姿ではないでしょうか。そのように気持ちを整理して、やっていきませんか?