若い社員がやりたいことを見つけてあげる

多くの前向きな新入社員は、仕事を覚えることに必死です。認められたい、評価されたいという思いが、基本的に働くからです。そこをうまく利用していけば、スポンジが水を吸収するように早く成長します。ところが、1~2年経ってくると、気持ちが弛んできます。そして、徐々に仕事に対する不満が出てくるようになってきます。

仕事の不満には色々あります。こんなやり方は非効率だ、マネージャーの働きが不十分だ、ルールが時代遅れだ、などといったことをよく耳にします。こういった不満に対して、管理者・責任者は、どのように対応したら良いのでしょうか?そのまま放っておけば、そのうち大人になるよ、というひと昔前の考え方もありますが、この時代はなかなかそうやって放っておくわけにもいきません。

先に挙げた若い社員の「こんなやり方は非効率だ、マネージャーの働きが不十分だ、ルールが時代遅れだ」といった言葉に先輩社員、あるいは管理者・責任者の方はどのように対応されているのでしょうか?色々な対応方法がありますが、私は一例として以下のように対応することがあります。

会社には、しくみや制度やルールや社員の質などに、不十分であったり、問題があったりします。それは、実は当然のことです。というのも、こういったものをしっかりすることを目的として会社は経営されているのではなく、もっとも利益が得られる経営を目指しているのです。ですから、不十分や問題があったとしても、それが法律や文化などを犯さない限りは、経営がうまくいくならばある意味構わないわけです。ですから、いま目についた不十分なことや一見問題があると思われることが、それを改善することによりどれだけ経営効果があるかが判断のポイントになります。あまり、効果がないものをやる意味がありません。

これを理解しでもらった上で、不満を持つ若い社員に問うのは、「仕事をする環境の不満ではなく、貴方がやりたいことはなんですか?」です。やりたいことをやっていれば、環境の不満はよっぽどのことが無い限りは気にならないものです。逆に、やりたいことをやっていないのであれば、どんな環境であっても不満は生じるでしょう。ですから、やりたいことがあるならばそれに近い仕事を提供すべきですし、やりたいことがわからないならばやりたいことを見つけてあげるしかないのです。

多くの不満がある若い社員は、やりたいことが分からない社員です。このような人には、この仕事をやっていると将来はどうなる、この仕事の面白いところと面白くないところはこんなところだ、ということを色々な仕事について説明してあげたり、あるいは色々な仕事に就かせてあげて見聞を広げることが大切です。こうやって、やりたい仕事を見つける、あるいは一番良いと思う仕事を決めさせることによって、若い社員は納得して仕事をする可能性が高くなります。

こうすることによって、若い社員が自分のやりたい仕事を探し始めたら、しめたものです。

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