前回の記事に続き、これまでの人生経験に基づいて、次の時代もある程度予想しながら、順不同で子供たちへのアドバイスを書いていきます。
〇同じ事を長く続けることには多くのメリットがある。
前回の記事では、幾つになってもやりたいこと/新しいことにチャレンジしようと書きました。今回の内容は、一見するとそれとは逆のように見えてしまいます。それも含めて説明します。
仕事でもスポーツでも、そこで一定以上の成績を納めたり、あるいは少しずつでも上達していれば、それを続けてみようと思います。ところが、思うように成果が出ない、他のところで自分の可能性を試したい、となると、今やっていることを捨てて新しいことにチャレンジしたくなることがあるものです。この場合、どのように判断したら良いものでしょうか?
今やることを続けながら新しいことにトライしてみる、あるいは、今やっていることに全く悔いが無くやめることが事が出来て、新しいことを本当にやりたくてそれに賭けるくらいの覚悟があるのならば、新しいことをやってみるのも良いでしょう。しかし、今やっていることをまだやりつくしていない、他の人ほどにも頑張っていない、ただ今やっていることが嫌、という理由で、今やっていることをやめるのであれば、少し立ち止まって考えて欲しいと思います。
同じ事を長く続けるメリットというのは、結構あります。まず、経験を多く積むことが出来ます。もちろん、長く経験を積んだからと言って、必ずしも仕事が出来るわけではありません。しかし、少なくとも最近始めた人よりも多くのことを知っていることは確かです。仕事などは、理論的に進めることも重要ですが、経験に基づいて判断することが有効な場合も沢山ありますので、有利になります。また、同じことを長く続けることにより、色んなことに気づいたり色んな発見をすることができます。この、気づく/発見するというのは、自分自身を深めることが出来る重要なものなのですが、短期間やっていてもなかなか得られないことであり、同じ事を長く続けるメリットです。
さらに、同じことを長く続けていると、周りから頼られたりすることも多くなるので、人間関係でも有利になります。また、仕事やスポーツで同じ年齢・同じ能力の人がいた場合だと、経験を多く積んでいる方が安心して任せることもできます。つまり、役職に就いたりキャプテンなどを任せられる可能性が高いということです。これにより、活躍の幅を広げることが出来ます。
これ以外にもメリットは沢山あります。ですから、今やっている仕事やスポーツなどをやめるときは、単に、たまたま好きじゃない人が周りに居るとか、少し収入が低いとかなどだけで判断するのではなく、総合的によく考えて判断しましょう。もちろん、新しいことにチャレンジするのを否定しているわけではありません。メリット/デメリットをよく考えて決断して欲しいと思うのです。
次回に続きます。