最近の日本は、地震、台風、大雨など、さまざまな災害に見舞われているように見受けられます。地震が発生すると、テレビなどで直ちにニュースが流され、気象庁などの会見が放送されます。また、台風や大雨では、予報時点ですでに大きな話題になり、災害の発生状況もリアルタイムで放送されます。災害が増えているからテレビの放送などが増えているのか、テレビで取り上げることが多くなったから災害が増えているように思うのかはよく分からないのですが、確実に言えるのは、テレビなどのニュースで従来以上に災害を取り上げることが多くなったと思います。
東日本大震災などの大きな災害があり、意識が急激に高まったことなどがきっかけにあると思いますが、テレビなどのメディアの災害対応力は非常に高くなっていると思います。ICT技術の発展などにより多くの情報を集めたりテレビ放送中にテロップ表示することができるようになっただけでは無く、取材や番組変更などの対応がいち早くなっています。これは、災害対応に対する意識が高くなり、様々な経験やそれに基づく準備によるものでしょう。
また、メディアだけではなく、公共交通機関の対応も早くなっています。大きな台風が近づいて危険が予測される場合は、前日から早々に当日の運休を発表して実行するようになりました。公共交通機関と言えば、従来は早々簡単に止められるものではないという印象がありまして、台風などの災害も予報が外れて実は大したことが無かった場合に利用者への不要な悪影響や公共交通機関の収入減などもあるといったことが理由だったのでしょう。サラリーマン/会社員も、台風ごときで仕事を休むなんて根性が無い、といった風潮もあったと思います。
しかし、最近は安全第一の意識が高まりましたし、公共交通機関が止まってしまえば、サラリーマン/会社員の多くは仕事に行くことができません。そうなると地域一帯の経済活動を停止せざるを得ないです。もうあきらめて休むしかありません。
こうなると、災害が多く起こると不要に経済活動が停止されて効率が悪化するのでは?という声も聞いたりしますが、実はそうでもないように思います。本当に災害が起これば休むしかないわけですし、災害の中、無理して公共交通機関を動かしたり出勤したりすると、何かあった場合に逆にそのリカバーに時間がかかったりします。そうなると、元々最初から止めておいた方が結果的には被害が少ないことも多いでしょう。デスクワークや商談などにしても、最近はネットがつながっていればそれなりに仕事が進んでしまいます。また、日本は観光立国を目指しており、多くの外国人を誘致していますが、災害が多くても対応がきっちりしていれば、誘致にも有利になるでしょう。
ですから、最近の日本の災害地応力が上がっているのは、経済活動にとっても良い方向にいっているのではと思っています。