解説:RPA(Robotic Process Automation、RPA)とは?⑤/5

前回の記事で、組織長や責任者がRPAを導入するにはどのような人にさせれば成功しやすいかを書きました。今回の記事では、RPAにとって代わられそうな仕事をしている人がどのような心構えで今後仕事をしていけばよいかを考え、最後にRPAについてまとめます。

これまで述べましたが、あるデータを入手して別の形のデータに加工する、という作業は今後はRPAにとって代わられる可能性が高いです。また、電子メールを受信して電子メールで回答したり転送したりする仕事もとって代わられる可能性が高いです。また、全てがとって代わられなくても、部分的にとって代わられる可能性が高くなります。ですので、このような作業をしている会社員/サラリーマン、あるいは派遣社員の方は作業そのものが無くなるかもしれません。また、RPAに任せられずにある程度人間が判断すべきものが残っていたとしても、AIが台頭してくれば、それもとって代わられる可能性が高いです。ただ、RPAアプリケーションは、価格的にも多くの企業の手の届く範囲に来ていますが、AIはもう少し先でしょう。

データ加工そのものがRPAにとって代わられるとすれば、その作業についていた人として残る業務というのは、先ず最初に思い浮かぶのがRPAにデータ加工プロセスを教える業務でしょう。データ加工というのは常に同じではなく、少しずつ変化をします。変化をすれは、その対応をRPAに教える必要があります。このようにRPAを使いこなす業務が第一候補になります。

次に可能性があるのが、データ加工の前段業務、あるいは後段業務になります。前段というのは、データそのものを作ったり、データの信ぴょう性を確認したり、データの不備を訂正したり、データによって相応しい加工方法を決める、といったような業務です。ビジネスで行う経営判断において、そこで使うデータ種類が多かったり正確であればあれほど、正しく良い判断をする可能性が上がります。後段というのは、データに基づいて経営判断を行う、あるいは経営判断の前処理を行う(候補になりえないものを削るとか、可能性が高いものを抽出するとか)ことなどです。このような業務はRPAでは出来ません。

以上、これまで、RPAについて色々な視点から検討しました。現時点では、RPAという言葉はまだまだ一般的には普及しておりませんが、ホワイトカラーの生産性向上、労働力人口の減少などを考えると、普及する可能性は高いと考えています。その時になって勉強を始めたとしても、他社に遅れをとるかもしれません。ですから、この記事を読まれたのでしたら、これを機会に少し調べてみてはいかがでしょうか。今後の参考になるかもしれません。

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