解説:RPA(Robotic Process Automation、RPA)とは?③/5

前回の記事で、RPAアプリケーションは、電子メールやエクスプローラーやエクセルやワードを人間のように使いこなす上位のソフトであるということを書きました。では、このようなソフトが来た場合に、現在のホワイトカラー、会社員やサラリーマンはどのように対応したら良いのでしょうか?

あなたが、例えば、客先や調査会社や社内部署が集めてきたデータであったり、それらの状況を見ながら、いろいろな経営判断を行ったり部下に仕事の指示をしてるのであれば、そこに、RPAが入り込む余地はあまりないでしょう。RPAというのは、単純プロセスをやり切るアプリケーションですので、経営判断業務は出来ません。しかし、このような経営判断をする人でもRPAに任せられる仕事というのも結構あります。例えば、経理部門から貴方の部署に、毎月月末になると「費用処理を当月中に処理するように貴方の部署のメンバーにお伝えください」というメールが来ると、貴方はそれを受信して、転送ボタンを押して、あて先にメンバーのアドレスを入力して、メールの本文に、「××部各位 以下のメールをよく読んで対応してください」と入力して、転送ボタンを押すだけです。このような定型ルーチン作業って意外に多いと思いませんか?そして、一番面倒なのが、あて先にメンバーの名前を入れることかもしれません。

このような作業でしたら、全てRPAアプリケーションに任せることは可能かもしれません。特に、送信元が自動でメールを発信しているのであれば、いつも定型で来ますから完全に自動化が可能です。また、完全に自動化したくなくて自分でも確認したい場合は、メール送信直前のところまで持っていき、あとは、自分が内容を確認して送信ボタンを押すだけにすれば、かなり手間が省けます。

経営判断をしている組織長や責任者であっても、このような経営判断を伴わないルーチンワークは沢山持っています。また、このようなルーチンワークは得てして後回しにしがちであり、結果として現場の実務に影響が出て陰でブーイングされることにもなりかねません。さらに、昔はパソコンなどが得意であった人も、年取ってくると色々なアプリケーションを使いこなすのが大変になってきます。また、最近のアプリケーションは、小学校に入る前からパソコンに親しんだ世代が作る/使うものになってきていますから、かなり高度になってきています。これからもその進化は変わらないでしょう。そうなると、ますます組織長や責任者は処理する負荷が重くなってきます。このような場合は、RPAに少し手伝ってもらうだけで随分と作業が楽になる可能性があります。覚えておいて損は無いと思います。

次回に続きます。