労働人口減少時代の人材確保を考える①/5

このブログでも何度か取り上げましたが、少子化で日本人の年齢構成が変わり、過去のように毎年新入社員が沢山入ってくるという時代ではなくなってきました。また、新入社員が入ってきたとしても、彼らは嫌になって辞めても他で働く口が色々とあります。また、非正規社員の方もいつでも来てもらえるというものでも無くなってきますし、高齢の方や長時間働けない方でも仕事をしてもらうお願いをしないといけないかもしれません。つまり、新入社員、派遣社員、外国の方、アルバイトなど、様々な優秀方を集めて機嫌よく長く働いてもらうことが、企業の利益を生む、あるいは企業として存続する条件になる時代が近づいていると思われます。AIやRPAなど、様々な自動化ツールや効率化ツールが提唱されていますが、それが間に合うかどうかは分かりませんし、また、間に合ったとしても優秀な人事を囲っておかないと、それらのツールを使いこなすことが出来ません。やはり、人材確保は重要な課題になります。

人材確保といえば、昔は好待遇でした。給与が高く福利厚生が良ければ、人は集まったものです。しかし、最近の若者を中心に、必ずしもそれが重要でない人が増えてきました。プライベートを重視したい、自分が成長したい、多くの人とコミニュケーションしたい、など、仕事に求めることは多様です。そうなると、働き手が仕事に求めることを認識・理解して、それと会社が働き手に求めることとをマッチさせていかねばなりません。そこで、今回の記事では、働き手が求めることに対してどう対応していくべきかを考えていきます。いま、会社で組織長/責任者をしている方、あるいは、いまは組織長/責任者ではないけれども今後そうなっていく方の参考になればと思います。記事は、これからの働き手が求めるであろうこと、あるいは、これまで居なかった/少数派の働き手を想定して、項目毎にコメントしていきます。

〇働き手のニーズ:プライベートを大切にする
プライベートを大切にするということは、言い換えると、仕事よりもプライベートの優先順位が高いことが多いこと、あるいは、仕事に一定以上の時間をかけずにプライベートの時間を確保する、などの場合でしょう。とにかく常にプライベートを優先する働き手は我儘ですから、そういった人材はキープする必要はありません。優秀な働き手というのは、普段は不必要な時に残業したり頑張ったりしませんが、ここ一番の時は残業してでも解決してくれるものです。ですから、会社の組織長としては、その働き手が優秀であれば、普段は多少プライベートを優先していてもそれを認め、有事の際には力を発揮してもらう、そういう心構えが必要ではないかと思います。

次回に続きます。