前回の記事に続き、文部科学省のホームページから「学校基本調査-平成29年度結果の概要-」を見て、気になる項目について順不同でコメントしていきます。学校基本調査は、学校に関する基本的事項を調査したもので、調査の対象は、全国の幼稚園、幼保連携型認定こども園、小学校、中学校、義務教育学校、高等学校、中等教育学校、特別支援学校、大学、短期大学、高等専門学校、専修学校及び各種学校です。
〇幼稚園の教員数
教員数(本務者)は97,840人(男性6,396人、女性91,444人)となっています。女性比率が93.5%になっています。男女比率が、約10年ほど殆んど変わっていません。男性の比率が上がっているのかなと思いましたが、予想が外れました。
〇小学校数
学校数は、20,085校になっており、前年度より218校減っています。約1%減ということで、これはそれなりに予想通りです。
〇小学校の学級数(クラス、組)
学級数は272,774学級で、1,010学級増加しています。ここで特筆すべきは、普通学級が1,468が九減っているのに対し、特別支援学級が2,478学級増えていることです。少子化になっているので普通学級が減っているが、そのぶん、特別支援学級におけるサポートが手厚く出来るようになったのかもしれません。
〇小学校の児童数
児童数は、6,448,658人です。1学級当たりの児童数は23.6人、本務教員1人当たりの児童数は15.4人になっています。ひと昔前に比べると、1学級当たりの児童数も本務教員1人当たりの児童数も減ってきています。過保護にならないような注意が必要とは思いますが、基本的に手厚く教育できるというのは、国力を上げるには良いと思います。
〇小学校の教員数
教員数(本務者)は418,790人、女性教員の占める比率は62.2%になっています。ところで、教員数はこの10年殆んど変わっていません。これは、小学生の児童数が減っていることに対して意外な傾向です。これからさらに少子化が加速するなら、教員総数は見直すべき時代がくるかもしれません。
〇中学校の学校数
学校数は10,325校で、前年度より79校減少しています。中高一貫教育を行う学校数は684校で、前年より15校増加しています。より手厚い教育を落ち着いて行うには、3年よりも6年の方が通常は良いでしょう。そういった意味ですと、今後も増えていくのかもしれません。
〇中学校の生徒数
生徒数は3,333,334人です。1学級当たりの生徒数は27.8人、本務教員1人当たりの生徒数は13.3人です。小学校に比べて、1学級当たりの生徒数は多いですが、本務教員1人当たりの生徒数は少なくなっています。生徒がサポートしてもらえる教員の数が多いということですが、小学校より多いというのは予想外でした。小学校までは教員一人が複数の教科を教えることが多いですが、中学校は通常は教員1人が1つの教科を教えることになるので、子供が減ると効率化が難しいのでしょうか。このあたりは実態に興味が沸きます。
次回に続きます。