インターネット利用調査結果について⑥/6

総務省のホームページに、通信利用動向調査が掲載されています。前回の記事に続き、平成29年調査(平成30年公表)の統計調査データの中身を順に考察していき、最後に一連のまとめを行います。

〇セキュリティ対策の実施状況(世帯)
何らかのセキュリティ対策を行っている世帯は65.4%という結果が出ています。主な対策は、セキュリティソフトの導入とセキュリティサービスの加入になっています。インターネットの利用はパソコンかスマートフォンがメインとなっています。最近は、パソコンやスマートフォンについては、セキュリティが必要な場合はあらかじめ一定期間に無料のソフトウェアやサービスがプリインストールされている場合も多く、そこで導入・加入される方が多いと思います。ただ、65.4%はやはり低く、お金を払いたくなかったり更新をするのが面倒などの理由が想定されます。

〇情報通信ネットワークに対するセキュリティ侵害と対応の状況(企業)
一方、企業においてセキュリティ対策を行っているのは99.3%に達しますので、世帯とは大きく違います。ビジネスというのは、何かあれば自社だけでなくビジネスパートナーにも被害を与えますし、補償ということになれば大きな金額にもなります。そういった理由から、セキュリティ対策は企業ははるかに充実しています。また、実際に標的型メールが端末機器に来た例も多くあるようで、なおさら、対策を重要視しているのでしょう。

〇世帯におけるインターネット対応型テレビ受信機の利用状況
今回シリーズで取り上げる最後の項目です。インターネット対応型テレビを使用してインターネットを利用した世帯は14.3%になっており、利用目的は、ビデオオンデマンド等の配信番組が37.1%、その次が視聴中の番組に関連した情報取得で34.5%となっています。インターネット対応型テレビはネットに繋いで直ぐに使えるので、視聴中の番組の情報取得は予想出来ましたが、ビデオオンデマンドがここまで増えているのは驚きました。一昔前は、映像作品はビデオやDVDで手元に物理的に置いておきたい人が多かったとおもいますが、最近は配信に慣れた世代が多くなって来た故の結果でしょう。

以上、6回に渡って、総務省のインターネット利用調査結果について考察しました。情報社会の動きを知る上で、なかなか良い調査結果であったのではないかと思います。インターネットは、これからもしばらくは社会において重要な位置を占めると思いますので、ビジネスに身を置くものとしては、チェックしておきたいものです。

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