総務省のホームページに、通信利用動向調査が掲載されています。前回の記事に続き、平成29年調査(平成30年公表)の統計調査データの中身を順に考察していきます。
〇ソーシャルネットワーキングの利用状況(個人)
いわゆる、Facebook、Twitter、Instagram、LINEを何の目的で使っているかという調査になります。1位が従来からの知人のコミニュケーションのため、2位が知りたいことの情報を探すため、そして、3位がひまつぶしのため、になっています。1位を見ると、知らない人との新しい人間関係構築ではなく、従来からの人間関係のコミニュケーション手段になっていることが注目点になります。出会いが広がるのではなく、人間関係を深める/遠ざけないための新しいツールになっているということです。また、2位と3位は、どちらも新しい情報を得ることが目的になっています。ここに、企業がソーシャルネットワーキングに手を出している理由があるのでしょう。情報を得るために来る人々のために情報を渡してビジネスのきっかけにしているのです。グローバルに発信できるソーシャルネットワーキングは、場合によってはテレビや新聞よりも強力な存在になり得ます。
〇ソーシャルメディアサービスの活用状況(企業)
企業が利用する目的が、1位から順に、商品や催物の紹介・宣伝、定期的な情報の提供、会社案内・人材募集、になっています。直接的に商売に繋がるものから上位に来ています。ちなみに、最も高い産業が不動産業、次いで、情報通信業になっています。2位の情報通信業はわかりますが、1位が意外でした。しかし、よくよく考えてみると、不動産というのは、利用者にすれば個人に最も合った物件を一つ探しきるのが目的であり、条件を絞ったり比較したりしながら検索する必要があります。これをするには、ソーシャルメディアサービスが確かに適しています。
〇電子商取引の実施状況
電子商取引を実施している産業を見てみると、卸売・小売業が60.5%、金融・保険業が57.6%になっています。ネット通販が盛んになってきたので、1位が卸売・小売業というのは納得できます。2位の金融・保険業が意外でした。ネット通販で金融サービスを利用したりすることが実施率を上げているのかもしれません。
〇インターネットを利用した広告の実施状況
不動産業と金融・保険業の実施が多いです。これは、前とその前の項目に連動するのでしょう。
次回に続きます。