インターネット利用調査結果について①/6

総務省のホームページに、通信利用動向調査が掲載されています。ここには、過去20年弱のデータが掲載されています。今回の記事は、平成29年調査(平成30年公表)の統計調査データの中身を考察していきます。

〇年齢階層別インターネットの利用状況(個人)
13歳~59歳では全て利用率は90%以上となっています。さらに、60歳~69歳でも70%以上、70歳~79歳でも50%前後となっています。今の70歳といえば、仕事をしていた時には、晩年では業務上で電子メールを使いはじめていたと思います。現役の時代からインターネットに触れていたというのは、大きいです。これまで、老年の方はインターネットに触れたことが無いというイメージがありましたが、これからは、誰もが若い頃からインターネットを使ってきた時代になるということです。まさに、誰もが情報交換の手段の上位にインターネットが来る時代になってきています。ショッピングなどの取引も今後はインターネットが上位になってくる可能性が高いです。なお、インターネット利用状況の調査は、平成13年から行われていますが、当時は46.3%だったのが毎年伸びて、平成28年は83.5%になり、そして、平成29年には80.5%と初めて減りました。ここ数年は伸び悩んでいたことを見ると、80%前後が限界なのかもしれません。そう考えると、20%前後はインターネット無しで生活していることになりますから、意外に多い数字です。まだまだ、インターネット以外の情報メディアのニーズは残りそうです。インターネットが80%以上といっても、メールやメッセージアプリにしか使わない人もいるでしょうから、社会の情報がインターネットだけで伝わるというのはまだまだ先かもしれません。

〇端末別インターネットの利用状況(個人)
全体的に見ると、スマートフォンがパソコンを上回っています。特に、スマートフォン+携帯電話の組み合わせだと、全ての世代がパソコンを上回っており、インターネット利用は、スマートフォン+携帯がメインになりつつあります。スマートフォンは、ほとんど常に身につけて持ち歩いていますし、電源も入ったままですので、いつでも使いやすいことが要因と思われます。また、ちょっとした連絡は、スマートフォン+携帯電話のメールやメッセージアプリが主流になっていますから、これがないとコミニュケーションが成立しなくなりつつあります。一方、パソコンもまだまだ健在であり、20歳~59歳では60%を超えています。当面は、社会の主流は、スマートフォン+パソコンの両者で推移していくと思われます。ユーザーは、目的によって使い分けていると思われます。大画面でキーボードが使えるパソコンは、入力を伴う作業にはとても便利ですし、プリンタやスキャナーなどの周辺機器を使った作業でも便利です。これら作業を行うための情報入手、作業後の情報提供は、インターネットを介したやり取りになるので、パソコンを使ったインターネット利用は、これからも続くでしょう。

次回に続きます。

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