B2BとB2C(BtoBとBtoC)⑦/8

これまでの記事で、B2B(Business-to-businessの略で企業間取引のこと)とB2C(Business-to-consumerの略で企業対消費者間取引のこと)の違いを書いてきました。前回は、ビジネスにおける顧客獲得方法について書きました。今回もその続きで、違う項目について比較します。

〇ビジネスにおける顧客の判断基準
B2BビジネスとB2Cビジネスでは、顧客の性質が異なるため、その判断基準も異なりますし登場人物も変わります。
①B2Bの判断基準の特性としては、企業のためになるかどうかを複数の責任者で決定することにあります。企業のためになるかどうですが、まずはその製品やサービスがある一定の長い期間以上役立つかが重要なポイントになります。企業の経営とは利益を長く上げ続けることにあります。ですから、購入したものが長く会社に有効であるかどうかが判断の基準になります。例えば、生産活動に必要な材料であれば、必要数量を必要期間供給されることが条件になります。また、事務に使うもの、例えば、パソコンであれば、そこには色々なシステムやデータを保管したり使用したりするわけですから、短期間に使えなくなってしますと何度もシステムやデータを入れなおす必要が出てきます。これでは、本業がおろそかになってしまいます。次に、複数の責任者で決定されることについてですが、企業においては、購入する製品やサービスは複数の人に影響します。生産活動に必要な材料であれば、他社の材料よりも優秀なのか、品質に問題ないのか、価格は安いのか、安定して供給されるのか、その企業は社会的に問題は無いかなど、多くのチェックを行わなければなりませんが、これは該当する複数の部署の責任者の合議で決定されることになります。このため、関連する全員が合格を出すか、あるいは全員の多数決で決まることになります。
②B2Cno判断基準の特性としては、主に個人が自分の満足するかどうかが特徴です。判断する人物は、購入する当人、あるいはせいぜいその家族までというのは殆んどでしょう。そういった意味で、消費者一人一人の考えがそのまま判断基準につながるので、人によって全く異なることになります。また、判断基準も個人それぞれ満足感になります。例えば、パソコンであれば、人によってはとにかく高性能を、他の人であれば薄型で軽量なものを、更に他の人であればゲームがやりやすいものを、というように千差万別になるでしょう。また、他の人と同じでは嫌だ、という判断基準もあります。このように、B2Cの特徴は、人によって全く判断基準が異なることになります。

今回は、ビジネスにおける顧客の判断基準について書きました。次回に続きます。

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