B2BとB2C(BtoBとBtoC)④/8

これまでの記事で、B2B(Business-to-businessの略で企業間取引のこと)とB2C(Business-to-consumerの略で企業対消費者間取引のこと)の違いを書いてきました。前回は、ビジネスの長さについて書きました。今回もその続きで、違う項目について比較します。

〇ビジネスにおける知名度
ビジネスにおける知名度は、B2C企業でしょう。もちろん、優秀な製品やサービスを大量に供給する企業ですと、その業界では有名になります。しかし、B2B企業がその業界で有名になることにとどまることが多くとなることに対し、B2C企業は広く消費者に知られることになります。また、テレビやネットにおけるコマーシャルも必然的にB2C企業が多くなります。ですから、世間体などを気にするのであれば、B2C企業の方が良くなります。例えば、パソコンの世界では、パソコンを最終消費者に供給している、東芝、NEC、DELL、などが消費者の間では有名です。ですが、実態は、その中の材料であるCPUを作っているインテルやソフトウエアを提供しているマイクロソフトの方が圧倒的に強く、業界をリードしています。ですが、B2B企業であるインテルやマイクロソフトが一般消費者に知られることはあまりありません。インテルなどはテレビコマーシャルを打ったりしていますが、あまりパソコンに詳しくない人々にはよく理解できないでしょう。

〇ビジネスにおける新製品や新サービス
新製品や新サービスを提供するのはB2Cの方が有利でしょう。新製品や新サービスを提供する場合、B2Cでは、それを店頭やネットに並べることにより提供を開始することができます。また、個々の消費者がそれらに対価を払う価値があると判断すれば、取引は直ちに成立します。また、自信がある新製品やサービスであれば、広告を打つことにより、多くの顧客を得られる可能性もあります。一方、B2Bになるとそうはいきません。新製品や新サービスというのは、魅力的な機能がある反面、マイナス部分が出ることも多くあります。製品ですと耐久性や信頼性に問題が出ることも多いですし、サービスにおいても想定しないケースに対応できないこともあります。こうなると需要側の企業は大きな損失を被る場合があります。また、新しい製品や新しいサービスを受ける需要側も、それに対応した製品の開発やサービスを受ける体制などを整える必要があります。また、これまでとはなかった機能が付加されることに対し、法律や慣習に関する問題点の確認をしたり、場合によっては企業間の契約に新しい項目を盛り込む必要が出てくるかもしれません。このように、B2Bで新製品や新サービスを導入する場合は、少し時間がかかるという欠点があります。

今回は、ビジネスにおける知名度と、ビジネスにおける新製品や新サービスについて書きました。次回に続きます。

シェアする

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

フォローする