災害(地震、洪水、津波、など)時のビジネスマナー

先日、大阪北部地震が発生しました。被災された皆様には、お見舞いを申し上げます。東日本大震や、阪神・淡路大震災よりも被害は少なかったようですが、大きな被害に合われた方もたくさんいらっしゃいますし、生活に影響を及ぼされた方もたくさんいらっしゃいます。一日でも早い復興がなされることをお祈り申し上げています。

さて、日本や世界で災害が発生すると、自分の会社と取引している企業が被災される場合もあります。特に最近は、インターネットの普及によりグローバルでの取引が増えましたから、日本各地はもとより世界各地で取引が行われています。ですから、取引先企業が被災されるという場面に遭遇することも、多くなってくるでしょう。

企業活動は、絶え間なく行われています。取引先企業に何かあれば、自社の企業活動に影響を及ぼすこともあります。そうなると、居ても立っても居られないことになります。取引先企業の状況を把握し、問題点を抽出して、その対応をしていかなければなりません。これは、企業に勤めるものとしては当然のことです。場合によっては自社が傾く場合もあるかもしれません。

でも、皆さまよく考えましょう。企業活動より大切なものがあるのです。それは、人命であり、人の幸せな生活なのです。企業活動は人のためにあるのであり、人命や幸せな生活より勝るものではありません。ですので、取引先が被災された場合は、まず取引先企業の従業員の方、家族の方の安否を心配しましょう。そして、安否が確認されても、通常、あるいは通常に近い生活が営むことが出来るのかを確認しましょう。それが出来なければ、もちろん取引が継続できるわけがありません。可能な範囲での生活の支援を行い、取引先の従業員の方が生活できるようになって、初めて取引の話が可能になります。

上記のことを行わずに、被災された企業にいきなり単刀直入に取引の話をしても、取引先企業の方はきっと答えを返してくれるでしょう。でも、自分の企業のことしか考えていない企業や担当者とは、おそらく今後は、ドライな関係になってしまう可能性か高いです。これは、逆の立場になったことを考えてみれば、容易に想像がつきます。

最近は、電子メールやSNSなど便利なコミニュケーションツールが登場し、相手の状態や気持ちが分からない状態で、こちらから好きな時に発信することができるようになりました。特に、ビジネスで用いる時は、感情は消してビジネスライクに要求事項のみを伝えることも多くなっています。でも、特に、災害時は、相手の安否や生活状況もわからない状態は、慎重に用いる必要があります。相手のことを十分に思いやって、連絡を取るようにしましょう。