〇吉田正尚選手
・背番号34
・福井県福井市出身
・2015年ドラフト1位
・外野手
・右投左打
・敦賀気比高-青山学院大-オリックス・バッファローズ
敦賀気比高校では甲子園に2回出場、青山学院大学でもベストナインや日本代表に選出されるほど活躍、2015年にドラフト1位でオリックス・バファローズに入団しました。
2016年シーズン、開幕1軍デビューするも腰椎椎間板症で戦線離脱。しかしながら、8月に復活して10本塁打を記録しました。2017年シーズンは開幕から腰痛で一軍に行くことが出来なかったが、7月に一軍登録されて12本塁打を放ちました。シーズン終了後に腰の手術を受けます。2018年は開幕から1軍で出場、セ・パ交流戦に入るまで順調に出場を続けています。
吉田正尚選手の特徴と言えば、なんといっても豪快なバッティングフォームにあります。173cm、83kgという小柄な体格ながら、豪快なフルスイングと大きなフォロースルーが特徴で、外野席から観戦していても異次元のスイングであることがわかります。そこから生み出されるライナー性のホームランは、高い魅力を誇っています。一方、スイングを複数使い分けており、バットを合わせて広角に簡単にヒットを打つ器用さも併せ持っています。豪快なホームランを打ちながら、常に3割前後の打率を残している理由は、そのあたりにあるのでしょう。
探求心が高く、またフルスイングによる腰への負担を軽くするために、プロ入り後もバッティングフォームが頻繁に変わっています。当初は、フルスイングを、バットを両手に持って身体全体をねじり切るように行っていたが、その後、インパクト後に片手を離してフォロースルー時に腰への負担が少なくなるフォームに変更されました。ただ、離した片手が手を広げて前に出されるため、フォーム自体は以前よりも豪快に見えるようになりました。2018年シーズンは、変化球を投じられることが多く、フルスイングよりもアベレージスイングの比率が上がったような印象を受けます。ホームランも、ヒットの延長のようなスタンドぎりぎりに入るものをしばしば見られるようになりました。まだまだ、バッティングフォームについても試行錯誤が続いているように思えます。
オリックス・バファローズは、阪急ブレーブスと近鉄バファローズが合併してできた球団です。特に、近鉄バファローズは、いてまえ打線と呼ばれた強力打線が売り物でした。また、関西球団の野球ファンは気性の荒い方も多いですが、おとなしい選手が多いオリックス・バファローズにおいて、フルスイング・反骨心が前面に出る吉田選手は、自分の想いを乗せることが出来る数少ない選手ではないでしょうか。なお、ビジターゲームでは吉田選手のユニフォームを着たファンも多いですし、ホームゲームでもグッズショップで吉田グッズを求める他球団ファンを見かけたりしますので、関西以外での人気も高いです。
まだ、規定打席に到達したことが無くノンタイトルであること、マイナー球団故にメディアに挙げられることが少ない吉田選手ですが、24歳であり、まだまだこれから全国ブレイクする可能性が高いです。見守っていきたいと思います。