前回の記事に引き続き、AndroidとiPhoneの違いについて、具体的に各項目について比較を順次行います(順不同)。
〇アプリケーションの安定性
ゲームなどのアプリケーションは、膨大なプログラムで出来ています。複雑な計算や判断をスピーディーに行うためには、効率的なプログラムを開発することは勿論ですが、ハードウエア(CPU、メモリ、ディスプレイ、スピーカー)を効率的に使い表現することも大切です。この点、iPhoneはハードウエアがアップルのみから供給されているので、アプリケーションの設計・検証は1社内で限られた機種だけですればよいので、比較的容易です。一方、Androidは、ハードウエアは多くの会社が設計しています。もちろん、一定の仕様の下で作るわけですが、仕様の解釈の違いがあったり、仕様が曖昧であったり複数あると、アプリケーションによっては、このスマートフォンでは動くけどこのスマートフォンでは動かない、といった事象も出てきます。このような理由により、アプリケーションの安定性はiPhoneの方が有利です。
〇OS/アプリケーションの速度
OS/アプリケーションの速度は、ハードウエアの能力とマッチングに大きく左右されます。Androidは、色々なハードウエアが存在します。そのため、最新高能力のスマートフォンを選べばストレスが無い速い操作感が得られますが、普及機種・古い機種などを選択すると速度がかなり落ちる場合があります。一方、iPhoneはAppleからの1社提供ですが、毎年1-2機種をその時のほぼ最新/優秀なハードウエアでリリースし、古い機種は廃止していきますので、安定して速い機種を購入することができます。また、ハードウエアとOSの相性も良いのも操作の速さに寄与しています。Androidで機種を選ぶときには色々と事前調査をしないとがっかりする時があります。一方、iPhoneでは販売されているどの機種を買っても大きな後悔は少ないです。
〇ブランド性
ブランドとは、そのスマートフォン全体のイメージ、特徴、優位性、などです。これは、ハードウエアとOSを合わせたものになります。Androidは、ハードウエアを各電気メーカーが、OSをグーグルが提供しているため、Android全体として尖ったブランドを持つことは難しくなります。しかしながら、多くの電気メーカーと協同してスマートフォンを世に放つため、共通の基盤インフラといった安定感あるブランドになります。また、電気メーカーは、ハードウエアを自分たちの工夫で開発できる部分が多いため、ハードウエアのみという限定はあるものの、特徴あるブランドをそれぞれ主張することが可能になります。一方、iPhoneは1社で全てを提供しているため、ハードウエアとOSを合わせてトータルとして目指す理想ブランドを作りやすい環境にあります。尖ったブランドも腹をくくれば実現可能です。しかしながら、全ての人を満足するブランドを多種供給することは難しく、また、ブランド戦略を間違えると会社に致命的なダメージを与えかねなく、ブランドの安定性という意味ではリスクも高いです。iPhoneのブランドに惚れて使っていくのか、安定したAndoroidブランドから自分にあった機種を探すのか、ということをユーザーは選択することになります。
次回に続きます。