サラリーマン/会社員をしていると、色々なデータに触れることになります。職場の成績を示すデータ、取引先から示されるデータ、そして、メディアなどで伝えられるデータ、と様々なところでデータを目にすることがあります。これらのデータは、最近のパソコンなどの普及によって綺麗な表や見やすいグラフになってることが多く、すっと頭に入ってくることが多いです。しかしながら、これらのデータを何の疑いもなくそのまま鵜呑みにするのは危険です。
特に、多くの数値を集めたデータは危険です。例えば、10ケ所の支店から集めたデータですと、システムが異なれば違うかもしれません。あるシステムはデータを5日締めで算出するけれでも、違うシステムでは15日締めで算出しているかもしれません。あるシステムは全てのデータを集計するけれど、違うシステムは目的に合致しなかったりエラーデータは排除しているかもしれません。あるシステムは小数点以下をすべて切り捨てるけれども、違うシステムは小数点以下5桁までは算出するかもしれません。このように、多くの数値を比較したり合算したりしているデータは注意が必要です。職場別の成績を示すデータなどは一概に比較することもできません。
また、取引先から示されるデータは、元々のデータが複数種類あった場合、自分に都合が悪いデータは隠して、都合の良いデータだけを示す場合があります。また、月毎の数値の変化を見た場合に、ある月で問題があると目立つので、四半期ごとの合計数値を出してくる場合もあります。このように、取引先のデータは都合が悪いことを隠している場合があるので、それだけを信じて全てを判断することはできません。
あと、メディアが伝えるデータというのは、地域全体、国全体、あるいはサンプリングデータとなってくるので、ますますそのまま信用はできません。
しかし、各数値が上記のようであったとして、全く使わないというのは良くありません。不都合な部分以外は、使える情報だからです。使える情報を使わないと、ビジネスをうまくすることはできません。ですから、色眼鏡でデータを見ることが大切なのです。そのためには、そのデータの素性を確認し、それ以外のデータのありかを確認し、色々と調べながらそのデータの確からしさを調べます。その上で、データの確かな部分を読みとり、不確かな部分は修正をさせ、隠れているデータを引っ張り出したりするのです。このように、出来る限り正しいデータを集めてそのうえで判断する、このことによりビジネスはより確実なものになっていきます。
この時代、多くのデータが集まるようになってきました。このデータを使いこなすことがビジネスでは重要です。上のようなことに注意して、最も確かなデータを集めるようにしましょう。