日本では、地域ごとに多くの鉄道会社がありますが、最近は異なる鉄道会社であっても線路がつながっていて、乗り換えをせずにそのまま直通できる運行形態があちこちで見られます。一つの鉄道会社だけが両方の線路を走る場合もあれば、二つの鉄道会社が両方の線路を走る相互乗り入れという形態もあります。特に、東京近郊の路線ですと、3つ以上の都県を5つ以上の線路を直通運転している場合もあります。
複数の会社にまたがって列車を運行するということは、車両とそれに関する線路まわりの設備を共通化する、時刻表を関連して決定する、そして、料金も一緒に処理するなど、鉄道会社にとっては面倒なことが沢山あります。特に、最近はシステムが複雑になっていますから、時刻表や料金を合わせて処理していくのは大変になります。それでも、直通運転・相互乗り入れをするということは、遠くの観光地や施設に行く際に便利で集客が見込まれるので運行しているのでしょう。
JRですと、一枚の切符で改札を出ることもなく乗り継いで遠くまで行くことが出来ますが、私鉄や地下鉄は限界があります。そうなると、営業距離が短い私鉄や地下鉄がJRなどと渡り合うには、タッグを組むしかありません。また、最近は、長距離バスも運行されているので、それにも対抗する必要があるでしょう。特に東京や大阪の都心部では、地下鉄が直通運転・相互乗り入れしていることが多いです。確かに、長距離を鉄道で行こうとした場合に、地下鉄を使う発想はあまり出ませんよね。
このような直通運転をするということは、十分商売になると踏んでやっているわけです。乗り継ぎが便利だとか、多少時間がかかるけども料金が安いとか、そういうことです。ですので、直通運転をしている列車というのは一見の価値があります。
一度、横浜のみなとみらい駅から西武球場前に野球の試合を見に行くことがあったのですが、たまたま「西武球場前行き」という臨時列車が運行されていました。これは、西武球場でプロ野球の試合がある時に運行されているようです。横浜高速鉄道→東急→東京メトロ→西部と4つの鉄道会社を結んで一つの列車で行ってくれました。最初は直通列車を知らなかったので、横浜から埼玉はかなり遠いので、あまり行かないだろうなと思っていましたが、最初の野球観戦でそれを知ったので、次の日も試合も見に行きました。
時間は多少かかるのですが、面倒な乗り換えが無いので楽です。乗り継ぎの時間の心配もする必要がありません。長距離を乗っていくと、途中の有名な駅では多くの人の乗り換えが有るので、ずっと立っているわけではなく途中からでも十分座ることができます。すっかり気に入ってしまいました。
直通列車は本数が少なく時間帯も限られていますが、逆に必要な時間帯に運行されていることが多いです。最近は、スマートフォンなどの乗り換えアプリで検索すればすぐに見つけることが出来ますので、都会にたまにしか来られない方も利用しやすいと思います。機会が有ればトライしてみてください。