電子化好きの中国②(タクシー)

街中でも、少し前の中国上海とはガラリと変わったことが幾つかあります。

電子化により、大きく変化したもののひとつが、タクシーです。少し前の中国では、タクシーの争奪戦はとても熾烈でした。繁華街の大通りにはタクシーを待つ人が沢山居て、どのポジションでどうタクシーをつかまえるかという競争をしていました。ひどい人だと、タクシーに前の乗客が乗っているにもかかわらず、そのまま乗り込もうとする中国の方もいらっしゃいました。

ところが、今はそういう風景を見かけることはほとんどなくなりました。街でタクシーを争奪するという風景はまず見ません。代わりに、スマートフォンを見たりスマートフォンで話をしながら道路脇で車を探している人を見かけます。

この数年で、中国上海では、タクシーを呼ぶ方法のほとんどがスマートフォンアプリに変化したそうです。ですから、タクシーに乗りたい人は、スマートフォンアプリを立ち上げて自分の位置を知らせて、そこにタクシーを呼ぶことになります。何度か中国の方に呼んで貰いましたが、タクシーそのものは直ぐに見つかることが多かったです。そこから、実際にタクシーが来てくれるのは、5分~10分というのが多かったです。なお、呼ぶタクシーが決まってから実際にタクシーが来るまでは、電話での会話で何度かやり取りをして、どの辺で乗るかを決めていることが多かったです。

このように、中国上海ではタクシーを呼ぶことに関してはスマートになりましたが、日本人旅行者にとっては逆にハードルが高くなったと言えます。まず、スマートフォンアプリをインストールしないとなりませんが、もちろん全てが中国語になりますから、ある程度理解できないとなりません。なお、電子マネーと異なり、中国の銀行口座などを持っていなくてもスマートフォンアプリを使うことはできるようなので、ネットなどの解説を元にすれば使える可能性があります。

スマートフォンアプリを使えるようになっても、タクシーを呼び出した後に運転手と何度か電話で会話をする必要があります。日本人旅行者にとっては、この方が難しいです。電話で乗り場をやり取り出来るようには一定レベルの語学力が必要ですからね。

なお、タクシー運転手の方も、乗客をつかまえるのもスマートフォンですし、ナビもスマートフォンで行います。自動車固定のナビと異なって、地図や渋滞も最新情報が得られるので、その方が良いらしいです。そう言えば、個人の車に乗せてもらう機会もありましたが、固定ナビは無くてスマートフォンでやってましたね。このあたりの考え方も合理的です。

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