ひと昔前の腕時計というのは、それぞれ誤差を持っていて、気になる人でしたら数ヶ月に1回は時刻合わせをしていました。また、太陽電池駆動の腕時計も、暗所ではすぐにバッテリーが切れて止まるので、その度にいちいち時刻を合わせる必要がありました。
ところが、最近の時計は太陽電池の性能も高く、また、自動時刻合わせ機能があるものが多く、手動調整が全く不要な腕時計が増えてきました。今回は、どのようなタイプの自動時刻合わせ機能があるかを見ていきます。大きくは、電波による時刻合わせ、衛星による時刻合わせ、そして、スマホ連動による時刻合わせの3種類となります。
電波による時刻合わせは、日本2つ、中国、アメリカ、イギリス、ドイツの合計6局の電波塔の電波を捉えて、自動で時刻を合わせる機能です。日本だけの電波を捉えるものから、6局全てを受信できるものもあります。最近は置時計でもこの機能を備えているものがあり、一般に良く使われて安価になってきました。建物の中の場所によっては受信が難しい場合もありますが、手軽に使えます。
衛星による時刻合わせは、GPS電波を受信して合わせるものです。GPSにより位置情報も分かるので、どの国に居てもその国の時刻を表示することが可能です。移動するたびにタイムゾーン合わせを手動で行う必要が無いので、海外出張や海外旅行が多い人に人気があります。ただ、まだ流行り初めのため、モジュールが大きく腕時計に厚みが出たり、高価というのがネックです。普及すれば、軽く小さく安くなることが期待できます。
スマホ連動による時刻合わせは、腕時計とスマートフォンをBluetoothで繋いでリンクして時刻を合わせる方式です。今やスマートフォンを持ち歩くのは、会社員ではほぼ普通ですし、Bluetooth接続だと屋内でも問題無く時刻合わせができます。腕時計側も、アップルウォッチに代表されるスマートウォッチが色々と発売さていますので、時刻合わせだけでなく、心拍計や歩数計など色々な機能やアプリを楽しむことができます。
以上、代表的な3つの腕時計の自動時刻合わせ機能を紹介しましたが、最近はこれらの中から複数の自動時刻合わせ機能を持ち、ハイブリッドのタイプもあります。これにより、自動時刻合わせ機能は、ますます便利になっています。これらの特徴を理解して、ご自分に合った腕時計を探していただければと思います。
なお、機械式の高級な腕時計が好きな方は、上記のような自動時刻合わせ機能は今のところあまり関係ありません。ただ、機械式腕時計の時刻が狂っても、スマホ単体で時刻確認ができるので、あまり心配は無く機械式腕時計をファッションとして着用できる時代になったのではと思います。