上司や先輩から仕事をもらっているうちはさておき、ある程度のレベルになって自立して仕事するようになると、社内の関連部署とともに仕事をするようになってきます。例えば、社内に新しいシステムを導入する場合などに、プロジェクト形式で複数の部署の代表が集まり、3つのシステムをそれぞれの立場で比較して検討した結果を持ち寄って議論し、導入するシステムを決定する場合などです。また、導入するシステムが決まったあとに、自社向けのカスタム仕様を決定して開発してもらったり、開発が終わったシステムをチェックして受け入れ可否を判断したりします。
こういったプロジェクト形式の仕事は、日常業務を持ちながら更に付加される特別な仕事になりますので、なかなか皆で歩調を合わせて進めるのが難しくなります。難しくなる原因としては、皆が日常業務を持っているのでプロジェクトの仕事に時間を割きにくいこと、また、各部署の日常業務分担に無い新しい業務が発生するので担当部署がなかなか決まらないことなどがあります。特に、プロジェクト形式の仕事で、A部署とB部署にメリットはあるけれどC部署にメリットが無い場合は、C部署の進捗は必然的に悪くなります。C部署も、その代表者が協力したいと思っても、C部署の他のメンバーが協力しないかもしれません。
そうなると当然、プロジェクトの進捗が悪くなります。あなたの部署が、そのプロジェクトが進まなくても悪影響を受けないならばある程度我慢できるかもしれませんが、そのプロジェクトが成功すればあなたの部署にメリットが大きかったり、あるいは、あなたがそのプロジェクトリーダであればそうもいきません。C部署が非協力的であっても、なんとかせねばなりません。
そうなると考えられる方法は、先ずは非協力的なC部署をなんとか動かすためにいろいろと説得するための工作をすること、そして本来はC部署がやることだけどあなたやあなたの部署でやってしまうことです。前者は正当なやり方ですがなかなかうまく行きませんし、後者はなかなか踏ん切りがつかないものです。あなたが他部署の仕事をやるということは、失敗したらどう責任をとるか、あなたの部署も忙しいけどやっても良いのか、また一度あなたの部署で引き受けると今後もずっとやらないといけないのか、などの悩みが出てきます。
悩み続けると、結局は解決せずにずるずると遅れてしまいます。やはり、そのプロジェクトが大事なら、相手の部署の了解を得て、自分の上司の許可も得て、あなた自らやることをお勧めします。もちろん、色々と問題は起こるかもしれません。でも、こういったプロジェクトではうまくいかないというのは普通であって、結局はプロジェクトメンバーの誰かが利害を越えて自分が犠牲になってでもやらないと進まないものなのです。本当に仕事が出来る責任者・役職者はそれを知っています。逆にそれが出来る/やってきたからこそ、責任者・役職者に選ばれてきたのです。見ている人は見ています。頑張ってやってみましょう。評価されると思います。それってきっと、あなたの仕事です!