担当以外の仕事をするべきか?

日々、仕事をしていると、自分の担当以外の仕事をするべきかどうか迷うことがあります。例えば、お客様から新しい問い合わせがあったけども、今の組織ではその担当部署がまだない場合。あるいは、新しい問題が発生したけれども、どの部署が担当するか決まっていない場合などです。良心ある皆様は、誰も対応しないなら自分がやってあげたいと思う。でも、今の仕事も納期が大変な状態なので、係長はその仕事を受けたくないと思っている。その仕事は、やっかいな手に負えそうにないので、課長はその仕事をうけたくないと思っている。こういう場合は、どのように考えたら良いのでしょうか。

先ずは、会社としてその仕事を放置しておけば、誰の責任(責任者)となるかを考えましょう。お客様の問い合わせであるならば、やはり営業部長の責任になると思います。新しい問題が、自社製品が故障したのであれば技術部長の責任に、品質問題を起こしたのであれば品質部長の責任になるでしょう。そして、自分がその責任者の部下でなければ、取りあえずは静観したほうが良いと思います。しかし、自分がその責任者の部下であるならば、次に取る行動を考えないといけません。

次にやることは、責任者がその問題を知っていて対応をとっているかどうかを調べることです。そして、責任者がその問題を知らないのであれば、それを知らせることが重要になります。かといって、係長や課長はその仕事をやりたくないわけですから、その経由で報告することは難しくなります。また、直接知らせると、部長によっては「なぜ黙ってたんだ?」と課長や係長を怒ってしまうので、組織の雰囲気が悪くなってしまいます。ですから、話の分かる部長には「課長さんや係長さんも悩んでるみたいですが」と上司を立てる感じで報告し、話が分かりにくい部長には、隣の部長や隣の課長など話をうまく伝えられる人に頼みましょう。

さて、責任者がその問題を知って、誰かにそれを対応させているのであれば良いのですが、責任者が指示しても誰も動かなかったり、指示された人が上手く動けていない場合があります。それについて、貴方が放っておけないと思うのであれば、貴方が責任者に「それとなく」言って立候補してみてはいかがでしょうか。責任者が認識し、組織として困っているのであれば、その仕事が出来る可能性が高いです。

さて、私は、新しい仕事や担当以外の仕事は、買っててもするべきだと思っています。というのは、新しい仕事や担当外の仕事をするには、自分で色々と調べないといけない、自分で考えないといけない、自組織以外の色々な人に助けてもらわないといけない、部長に直接相談しないといけないなど、多くの勉強と経験が出来るのです。私自身、いま役立っていることは、そのほとんどが自分で買って出た新しい仕事です。普通の仕事は、あまり役立っていません。というのは、きっと普通の仕事は誰でも出来るので、それがアドバンテージにはならないのだと思います。上に行けば行くほど、新しい仕事、担当以外の仕事をやることが多くなるのです。
ですから、皆さん、担当以外の仕事は、買ってでもやりましょう!うまく買って、やりましょう!