働き始めてしばらく経つと、「ここで出世出来るのかな?」「この仕事が合ってるのかな?」「他に良い仕事がないのかな?」と疑問に思い始めますよね。これは、なかなか難しい問題です。だって、今の仕事と掛け持ちでやらない限りは、次の会社とどちらが良いかなんてわからないわけですから。
かくいう私は、実は、会社を1回、職場を自分から申し出て2回変わっています。また、立場柄、多くの人の転職相談にのったりしています。ですから、これまでの経験から得た私なりの勝手な転職感があります。
最初に、どうやっても今の職場で、自分の心が変になる、体調にかなりの異常をきたす、家族に大きな悪影響がある、といった場合は、辞めて次の職場を探した方が良いと、私は思っています。自分と家族は人生の基本です。それを崩してまで今の職場で働かないといけない理由は、通常はあまり無いと思うのです。自分が居なくなると迷惑をかけると思うかもしれませんが、会社というのは一人居なくなったところで何とでもなると思っています。でも、自分と家族は自分しか守れないのです。
次に、今の仕事が自分に合っていない、または、うまくいかないという、転職希望理由があります。その場合はどう考えたら良いのでしょうか。世の中の仕事には、特定の一部の際立った身体能力が必要だとか、特殊な記憶能力が必要だというのが、稀にあります。ですが、現実的に身近な仕事では、そういったことはほとんどありませんし、努力でほとんどのことがカバーできます。つまりは、どの仕事であっても誰であっても、合う合わないはあまり関係なく、また、うまくいってもいかなくても、それはどんな仕事でもあまりかわらないのです。言い換えると、今の仕事が合わない人はどこにいっても合わないし、今の仕事がうまくいかない人はどんな仕事もうまくいかないのです。ですので、こういう場合は私はあまり転職はお勧めしていません。ちなみに(これは結構重要なのですが)、今の仕事が自分に合っていない、または、うまくいかないという人ほど、周りから見たら、合っていてうまくいっていると言われていることが多いです。自分の判断と周りの判断は違うということですね。いちど、周りに聞かれてみたらいかがでしょう?
最後に、新しい世界を見たい、違うことを体験したい、という方もいらっしゃいます。これについては、私は否定しませんし、実は私がそういうタイプでした。ただ、私の経験上、次のことが言えます。先にも言いましたが、仕事というのは何をやっても実はあまり変わりません。出来る人はどこでも出来るので、新しい世界を見たい、違うことを体験したいという前向きな人は、きっとうまくいくいきますので心配しなくて良いと思います。ただ、次のことに注意が必要です。仕事を変わるということは、言い換えると複数の経験があるけども深くはならないということです。逆に、仕事を変わらないということはそのことについて他に負けない深い経験を持つことができるというこです。つまりは、ジェネラリストかスペシャリストか、ということですね。これは、どこかで腹をくくらないといけません。あなたの生き方です。
いかがでしょうか。いろいろ悩まれると思いますが、自分だけの一度きりの短い人生です。成功や失敗は気にせず、思い切って決断してやってみましょう。転職をすることも、転職をしないことも、立派な大きな決断です。