入社するときだけではなく、昇格・昇進するときなど、サラリーマンは節目の場面で面接を受けることになります。面接の結果によって、ポジションや給料が変わりますので結果の差は大きくなります。ですから、皆さん色々と準備をされると思います。
面接内容は、仕事に関する面接と一般面接の2つがあることが多いと思います。面接が1回であっても、面接官は同時に2つのことをチェックしています。前者は、難しい仕事や初めての仕事の課題を抽出してどのように解決して成果に結びつけたか、そして、後者は、一般知識や人物面の評価になります。
仕事に関する面接ですが、割と多いのが業務の結果=成果そのものの説明です。例えば、営業でこれだけ売りましたとか、経理でこんな収支になりましたとか、技術で処理スピードがこんなに速くなりました、とかそういった類です。さて、面接官はいったい何を聞きたいのでしょうか?
そもそも、会社が社員を昇格させるということは、昇格した上位のポジションで仕事をして欲しいからです。よって、平社員で成果を出していたとしても、係長や課長で成果を出せるとは限りませんよね。平社員で出した成果の報酬は、賞与などで高い評価をされますので、昇格とは別になります。よって面接で聞きたいことは「この平社員は、係長や課長にしても通用するような仕事のやり方をしているか?」ということなんですね。
そうなると、仕事の結果よりも、仕事のプロセス=経過で何を考えてどのようなことを行動したか?ということが大切です。上位になればなるほど仕事は難しくなるので、様々な工夫をおこなったり、強い気持ちを持ったり、そして、色々な人に助けてもらって、仕事をやりきることが大切です。そういうことが平社員である程度出来ていたとすると、係長や課長になっても出来るのではないかと期待できるわけです。仕事の結果だけ聞いても、たまたま成果が出たのかもしれませんし、一緒に仕事をしてくれた先輩のおかげなのかもしれません。だから判断できないんですね。
ですから、皆さんが面接を受けるときは、その仕事の難しいところはどこだと考え、自分はどういう風に工夫して対処して、手に負えないところは上司に手伝ってもらって、そして、たまたま追い風が吹いたのでできました、ということをきっちりと説明できれば良いです。
一般面接であっても、面接官の目的は同じで、「この社員は、係長や課長でやっていける人物に成長できているか?」を聞きたいのです。よって、「こういうニュース知っていますか?」「どんな本を読んでいますか?」といった質問に対しては、「そのニュースについて私はマスコミと少し違ってこんな考え方もあると思っています」「こんな本を読みました、その中でこの部分が将来の自分の仕事の役に立つと思いました」といった答えが良いかと思います。
要は、昇格面接は「平社員としての成果」を問っているのではなく。「係長や課長としてやっていけるか?その資質が備わっているか?」を問っているのです。そこを間違えなければ合格に近づくのではないでしょうか。